428 〜封鎖された渋谷で〜
中央値: 83 Amazon点数: 4.7
スコアーボード
標準偏差 14.76 難易度 2.04 mk2レビュー数 80ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティ | グラフィックス | 音楽 | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | 難易度 |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 4pt | 4pt | 5pt | 5pt | 4pt | 2pt |
93pt
GOOD!
『街』は未プレイです。
サウンドノベル系全般、あまりやったことがありません。
【オリジナリティ】
「実写を使ったサウンドノベル」という時点で既に個性的。
それぞれの登場人物の行動がこんがらがってしまわぬように、
丁寧に丁寧にひとつの大きな物語に編み上げていく感覚は、
さながら読み解くパズルゲームといったところ。
うまく物語が進んだ時の喜びは、他ではなかなか味わえない。
【グラフィックス】
実写の写真はどれも場面に合ったものばかり。
写真枚数も非常に多く、静止画なのにめまぐるしく展開していきます。
中には、背景にチュンやセガを知ってる人向けの小ネタも
邪魔にならない程度に仕込んであったりして遊び心も完備。
その他メニュー画面等も洗練されていて文句無し。
【音楽】
さすがサウンドノベルといったデキ。
携帯電話のバイブ音は、思わず手元の携帯を確認してしまった。
BGMも秀逸で、盛り上がってきた場面にBGMが挿入されると、
テンションが上がって思わず顔がほころんでしまう。
【熱中度】
全編通して大真面目なシナリオがあるものの、
ギャグのようなノリや、小ネタ満載のTIPSなど、
読み進めるのが苦にならないセンスの良いテキストが最高。
本来、用語解説の役割を果たすはずのTIPSで、
無駄な知識や小話、はたまたクイズや心理テストまでやるとは。
もちろん、メインのシナリオもうまく書かれていて、
終盤までグイグイ引き込まれる面白さでした。
【満足感】
普段、小説などを読まない自分でさえ、
ハマりにハマって一気にクリアしてしまうほど楽しめました。
本編だけでなく、サブシナリオや隠しエピソードも盛り込まれていて、
正直、ここまで長く遊べるソフトだとは思いませんでした。
第一印象であまり好きではなかった主人公がいましたが、
ゲームクリア時にはどいつもこいつも好きになれていた自分がいました。
【快適さ】
操作性やタイムチャート等のシステムも使いやすくまとまっていますし、
一度読んだログはスキップすることも可能。
オートでの読み進めも搭載しています。
本作はクラシックコントローラの操作にも対応していますが、
お勧めしたいのはWiiリモコンの片手持ちです。
無理にポインタを使う事も無く、スムーズに操作することができます。
【難易度】
各バッドエンドには、回避するためのヒントが用意されているので、
そういった救済措置に頼ればほとんどの人がクリアできるレベル。
が、バッドエンド自体も面白いので、あえて突き進むのもアリでしょう。
「運命の選択」のやり直しは、恐ろしいほど手軽にできますから。
BAD/REQUEST
【結末】
各主人公の物語は、全てひとつの物語に収束するのですが、
そのためにそれぞれの主人公ごとの結末というものがほとんど描かれません。
最後までしっかり、それぞれの視点から見た結末が用意されていれば完璧かな。
【ボーナスシナリオ2】
読むだけで鳥肌が立つような寒いテキストに、
開いた口がふさがらないような展開のストーリー。
更に追い討ちをかけるかのような回想シーンの嵐。
本編とボーナスシナリオ1で大満足だったところで
これをプレイしたため、非常に後味が悪く感じてしまいました。
本編を補完する意味では重要なものではあったし、
人物の素生や舞台設定などアニメ絵である理由は感じましたが、
絵もキャラクターも個人的に苦手なタッチでゲンナリ。
本編と違ってザッピングや選択肢などのゲーム性も無ければ、
読んでいて思わず笑ってしまうようなTIPSも無い上に、
クリアに3時間程度を要するため、ハッキリ言って苦痛でした。
この手のノリは好きな人は好きなのかもしれませんが、
本作を購入するプレイヤーの多くが反発する内容なのではないでしょうか。
COMMENT
テキストを読み進めるだけのノベルゲームで、
これほどのエンターテイメントを提供してくるとは思いませんでした。
一日に10時間もぶっ続けでゲームをプレイしたのは久しぶりです。
ファミ通の満点に踊らされるつもりで買いましたが、大満足です。
このノリを継承したサウンドノベルが今後も展開されることを祈ります。
Amazonレビュー
レビュー者: pikachuu2 レビュー日: 2008-12-04アクセスランキング
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GOOD!
この手の、文章だけをひたすら読み続けていくようなゲームは、よほど読み手を引きつける文章力がないと退屈してしまうものです。
しかしこのゲームは一旦始めると、やめるタイミングを見失うほど夢中になってしまいました。
展開がめまぐるしく飽きさせないし、他の主人公へジャンプしながら話を進めていくのが非常に楽しかったです。
また演出も素晴らしく、秀逸なカメラアングル、BGM、効果音が一体となって、もはやサウンドノベルというジャンルを超えて、総合芸術の域に達しているといっても過言ではありません。
ハードの差もあるでしょうが、演出面では「街」を越えているでしょう。
BAD/REQUEST
「街」信者である私は、前作と比較しどうしても不満だったところもあります。
この辺は完全に好みの問題ですが、「街」と「428」との違い、それは、
「街」は同じ時間、同じ街に生きる無関係な人々が複雑に影響し合いながらも、一人一人が全く違った物語を歩んでいくゲーム。
全ての登場人物が主人公になりうる、そんな無限の広がりがありました。
対して「428」は選ばれるべくして選ばれた主人公たちが、自分の役割を果たしながら最後には全員が一つの真実に収束していく物語です。
どこかストーリーに翻弄されて終わってしまった感が強いと思います。
「街」の壮大な世界観に比べ、「428」はテンポの良さだけで押している印象。「街」の続編と呼ぶには物足りなさを感じます。
まあ、メーカーとしてもそういう位置付けで制作した訳ではないようなので違っていて当然なのですが、個人的にはやや残念かな。
あとはTYPE-MOONのボーナスシナリオですが、TYPE-MOON作品の特徴は、誤解を恐れずに言うならば、難解で文学的な文体を使うことにより、独特な世界観を生み出している所にあると思います。
しかし「428」ではそれが裏目に出てしまっています。他のシナリオから完全に浮いちゃってる感じですね。
TYPE-MOON作品をやったことがない人であれば、きっとあの文章は受け付けないのではないでしょうか。
COMMENT
色々不満も書きましたが、なんだかんだ言って「428」は間違いなく名作であると断言します。
最近は萌えを前面に押し出した内容の薄っぺらなノベルゲーム(ギャルゲー等)をよく見かけますが、「428」をプレイして久々に本物のノベルゲームを味わった気がします。
また続編が出る日を心からお待ちしております。