最初に断っておきますが、当方は石川県在住でメーカー関係者とかではありません。
つか、関係があれば良いソフトをありがとうと伝えたいくらいですよ。
ふらっと寄った大阪の日本橋で探しても売ってなかったため、Amazonにて購入です。

このゲームですが
「モータースポーツ経験の有る親が、子供にスポーツドライビングを教えながら一緒に遊ぶ
　古き良き時代のキャッチボールのモータースポーツ版」
と、私は勝手に解釈しています。

ハンドル操作のみでOKなKIDSモードに期待して購入しました。
特に車両のコントロールに関する評価が悪かったので期待半分不安半分でしたが…
いざ、KIDSモードにてGC8インプレッサを走らせてみたところ
ちゃんとライン取りすれば、なんら問題無く走れます。
この時点でけっこう楽しめちゃったので、安心しました。
そこらへんの知識が無い嫁にやらせてみたら評価の通りではあったので
某カートとか何かの操作感を期待して買ったのであれば
ご愁傷様としか言い様がありません………

慣れたのでATモードにステップアップしてみましたが
ブレーキのON/OFFによる前後荷重移動、荷重に対するアクセルON/OFF時の挙動に
誇張はありますが、概ね問題の無いレベルです。
アップダウンに拠る荷重の変化が無いようですが
これを挙動に入れているゲームの方が小数派なので、こんなもんでしょう。
（これがわかるのはPS2のENTHUSIAとか、それくらいです）
セッティングがGRIPだとFR車でもFF車じみた挙動になりますが
実車でも、ノーマルのS2000とかRX-8、最近だとBRZなんかもこんな感じです。

このゲームでまともに操作できない人に、僭越ながらアドバイスです。
・視点はボンネットビュー固定
　「-ボタン」を3回押した視点です。
・ステアリング操作はゆっくりと
　標準だと50°で最大なので、慣れない人はオプションで範囲を拡げましょう。
・説明書の「ドライビングテクニック！」をよく読む
　もうちょっと勉強したい人はPS1のグランツーリスモを買って、付属のリファレンスを読みましょう、中古だと安いし。
・まずは恥ずかしがらずに「KIDS」モードでライン取りを覚えましょう
　基本はアウトインアウト、スローインファーストアウトですが、コース全体でラインを組み立てましょう。

画質も評価が悪いようですが、これはまず
「トゥーンレンダリング」であることを頭に入れておきましょう。
まぁ、光沢の表現がどギツいのは、トゥーンレンダいえど違和感ありますし
GCの解像度そのまんまでやってるので、解像度上げて欲しかったなぁ…とは思います。
車両はちゃんとモデリングされてますし、コースは一部見づらい箇所もありますが
この解像度だと限界でしょうね。
ただ、面白さをスポイルするレベルではありませんでした。
GT Advanceの正常進化としても、正しい表現ではないかと思います。
流石に「PS1並」は言い過ぎじゃないでしょうか……
こう書いている方は本当にPS1のレースゲームを
ピンからキリまでやった事がある方なのでしょうか？

ツッコみどころが無いわけでも無いです。
・GC8インプレッサが何故かWRC'99レプリカ
　これは、個人的にすごく嬉しかったです。
　フェンダー幅やバンパー形状がそうですし、ご丁寧にベンチレーターまで付いています。
・KIDSモードはGRIP限定
　説明書に記述があるが、だったら最初から固定して欲しかった。
　多分、プログラムの分岐の都合上そうなったのでしょうが……
・スタート時の視点が車外視点
　オプションでデフォルト視点を指定させてほしかったです。
　毎回変更はめんどい……
・リモコン押す⇔引くの操作が敏感すぎる
　このシフト操作は、パドルシフト的で面白いのですが
　シフト上げたはずが、戻ってたことが多く、結局十字キーに落ち着きました。
・ロケットダッシュ後は前車を避けないとオカマを掘る
　まぁ……慣れれば簡単に避けられますが。
………とはいえ、進行に支障を来すような致命的なツッコみどころは無いですね。

惜しむらくは、うちの息子がまだ2歳になっていないこと……って、これはこっちの都合ですが……
KIDSモードでなら走らせられるかなぁ…と思ってやらせてみたら、まだ無理でした（笑）
関係ないボタンを押しまくるし……見てて楽しいですけど。

あと、Wiiリモコンが2つあれば、片方でステアリング操作・片方でペダル操作と某Top Gearの英独戦ごっこができます。ステアリング操作側が寝転べば英豪戦にもなりますよ。国産車だけですが。
（本来の目的は、KIDSモードのアシスト用なのですが……けっこう難しいです）

このソフトの一番の問題は、ハードがWiiということもあるのですが、売り込み方のマズさからソフトの意図が伝わらず、本来必要としている人に行き渡っていないこと、なのでしょうね。
これが本当に惜しいです。