スターフォックス ゼロ レビュー
発売元 | 任天堂(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2016/04/21 |
価格 | 6,156(税込) |
レーティング | A / 全年齢対象(CERO について) |
ショップ/リンク | 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】 |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 | 2画面3Dシューティング / 1~2人用 |
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GOOD!
・「シューティング」している
ターゲットに撃ち込む気持ちよさ、攻撃を受けた際の手応え、試行錯誤を繰り返してより良いスコアを目指していく楽しさなど。シューティングゲームとして基本的なものは高レベルです。
ストーリーこそいわゆる64版のリブートですが、ステージの内容は(似たようなシチュエーションこそあるものの)単なる焼き直しには終わっていません。
ごくごく当たり前のことですが、据置機での前作アサルトでは撃って避ける気持ちよさというものが全く無かったのでこの点で安心しました。
・オールレンジモードの楽しさ
64版の目玉でもあった360度のフィールドを自由に動きまわる戦闘モード。
今回は64のものと比べて上下の移動制限がかなり広く、縦横無尽に飛び回ることができます。空中戦の楽しさとやりごたえはなかなかのものかと。
・アーウィンの操作
主役機のアーウィンですが、今回は新たに二足歩行形態であるウォーカーへの変形とジャイロ機能を使った自由照準が追加されました。
結果、非常にクセのある複雑な操作になってしまいましたが慣れてしまえば前述のオールレンジモードで自在に立ち回ることができるようになります。
旋回戦中にウォーカーへ変形、変形による急ブレーキと急旋回で敵を捕捉した後に再度飛行形態へ移り一気に優位を取る…という某可変戦闘機アニメ顔負けのかっこいい戦闘も可能に。
・3Dボイス
公式サイトではあまり取り上げられていなかったものの、個人的に一番感動した要素。
ゲームパッド手元のスピーカーを使って擬似サラウンド的に音声を再生させることで、まるで戦闘機のコクピットで通信を聞いているような臨場感を味わうことができるシステム…
とのことですが、驚くほどよく出来ています。
こればかりは実際に触れてみなければ伝わらないと思うので上手く表現できないのがもどかしい限り。
・ファンサービス
こういったリブートものに付き物(?)ですが、
過去作でお馴染みだったとあるボスが意外な形で登場するといったものから、SFC版スターフォックスのBGMのフレーズがさり気なく使用されていると言ったところまで色々と盛り込まれています。
しかし、中には…(以降はBAD/Requestにて
BAD/REQUEST
・クセのある操作性とキーコンフィグの欠如
おそらく本作一番の問題点。
ブーストとブレーキが右スティックの上下、機体の傾けが右スティックの左右、シリーズ通しての重要要素でもある敵レーザーを弾ける「ローリング」はスティック左右を素早く二回倒す…という悪い意味でとんでもない操作性。
過去作を経験した自分はLRボタンでローリングをしようとしてボム(Rボタン)を無駄撃ちしてしまうというミスを何度もしてしまいました。
非常にクセのある操作だと言う事はGOODの項目でも述べましたが、クセがあるにも関わらずキーコンフィグやオプションは実装されておらず、ジャイロ感度の調整すらできません。
・カメラワークとターゲットビューモードの仕様
公式サイト等でも触れられている通り、本作はビークルビュー(オーソドックスな背後三人称視点)とコクピットビュー(一人称視点)の2画面をTVとゲームパッドで同時に展開させるという仕様です。
更に自由移動のオールレンジモードにはターゲットビューというゼルダの伝説で言う「Z注目」のような機能が追加されました。
ターゲットビュー中は背後三人称の視点から逸らして画面中心に敵を捉え続けてくれるのですが、使用中はいわゆる「ラジコン操作」になります。
(例えば、アーウィンがターゲットに背を向けて画面手前に飛んでいる最中にスティックを右に倒せば左向きに旋回する)
これ自体はクセがあるとは言え慣れしまえばどうということはない…のですが、ターゲットビュー中は何故か照準が表示されないので狙い撃つ際はコクピットビューに視線を逸らすか逐一画面を入れ替える必要があります。
これだけなら敵を見失った際に使用する分には便利なのですが、問題は「一部のボス戦で強制的にターゲットビューに固定され、ビークルビューが使用できなくなる」こと。
上記の操作性と合わせて慣れないうちは攻撃を当てられないし見えているのに回避も出来ないということになりやすく、この時点で早々に挫折してしまった方も少なくはないかもしれません。
せめて照準を表示させるだけでも快適性は変わっていたかと。
・難易度
おそらくシリーズ最高。
中盤辺りから後半にかけて「太いビームや全体攻撃などで広範囲を薙ぎ払う」といった初見殺し的な攻撃がちらほらと目立ちます。
慣れないうちは攻撃を回避しつつ反撃という事はなかなか出来ず、一部ではそもそも攻撃が収まるまで待っているしかないということも。
前述のクセのある操作も相まって慣れないうちはイライラしてしまうかもしれません。
また、後半では敵のレーザー攻撃も苛烈になるのですが、ローリングの操作がやり辛いこともあって弾幕を突っ切ろうとしても被弾してしまう…ということも(特に過去作で鳴らした方にとっては)珍しくはないかも。
・薄味なステージ分岐システム
64の特徴でもあったステージごとの「作戦完了」条件とステージ進行の分岐システムは今回も存在します。
しかし条件を満たしてステージを完全な状態でクリアしても今後の展開が変わるということは少なく、大抵はそのまま同じ道筋を辿ることに。
惑星や宙域などのロケーション自体にも64ほどのバリエーションが無いので少し寂しく感じます。
ステージ(ミッション)数はそれなりにあるのですが…
・「やりすぎ」のファンサービス
個人的に一番残念な点。
単なる64の焼き直しでは終わっていないと前述しましたが、キャラクターの台詞回しに64からの引用が多すぎてこちらの方で焼き直し感が漂っています。
ファンサービスと言うよりは「無理やり64の台詞を言わせている」ような感じで非常に不自然、かつあまり印象に残りません。
前述の通りとあるボスキャラクターが意外な形で登場したり、とあるシーンでは思わず笑ってしまうような会話があったりと評価のできる部分もあるだけに非常に残念。
・シナリオ
64(とSFC)と同じ「悪の科学者の復讐」という筋書きのシナリオに加え、今回は公式サイトのスタッフインタビュー曰く「転送装置というものを巡る対立」という要素が根底にあります。
が…真相が明かされるのが終盤も終盤、唐突に説明的な台詞だけで明かされるのみ。
その後にラスボスが思わせぶりなことを言ってろくに掘り下げもされないまま終わってしまうので後味が悪くあまり盛り上がりません。
後に追加コンテンツやスピンオフ作品、続編などでフォローが入るのかもしれませんが、
これならば64と同じ勧善懲悪的な対立シナリオで終わらせてしまったほうが後腐れもなく終わったではないか、というのが現段階での印象です。
・ジャイロウィングの存在
今作から追加されたヘリコプターかドローンのような作業機ですが、フィールドを探しまわって目的のポイントへアクセスする…という文字通りの作業プレイばかりなので蛇足感が否めません。
ジャイロウィングを操作するステージの作り自体は悪くないのですが、スターフォックスというシューティングゲームでこれをやる必要は…?
上下左右前後へ自在に動ける、という特性を活かして戦闘ヘリのようにボスと戦うようなステージでもあればだいぶ印象は変わっていたかも。
ランドマスターやアーウィンと言ったシャープな戦闘メカとは違い、丸く地味なデザインもフォックスにはあまり似合いません。
(オープニングムービーでスリッピーが乗っていたシーンでは彼のキャラクター的になかなか似合っていたのですが…)
・クセのあるキャラクター・メカデザイン
こちらは欠点というより好みが分かれそうな点。
グラフィック自体は現代機らしく非常に綺麗でスムーズに動くのですが、メカやキャラクターの造形が64時代のデザインを踏襲しているので悪く言えばどれも「おもちゃっぽい」。
見方によってはこれはこれで味があるのですが、個人的にはアサルトのシャープなSFアニメ風のメカデザインが好み。
COMMENT
シリーズはアドベンチャーを除いて全てプレイ済み。64は特に思い入れの深いゲームです。
据置機の前作に当たるアサルトが個人的にがっかりな出来だったので発売前から期待半分不安半分でした。
プレイした感想としては「期待通りの出来だったけど期待を上回るものではなかった」という感じ。
BADの項目ばかり書き連ねてしまいましたが基本的な部分は良くできているし、64以上のものを作ろうという熱意も伝わってくる良いゲームです。
それだけに操作性やシナリオ、ステージ構成などにちらほらと不満が残るのが非常に惜しい。
欲を言えばこの方向性でもっと洗練させた続編(あるいはDLCの追加面など)を見てみたい。
ゼロからの再スタートが順調に行くことを願っています。