METROID Other M(メトロイド アザーエム) レビュー
発売元 | 任天堂(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2010/09/02 |
価格 | 6,800(税込) |
レーティング | B / 12才以上対象(CERO について) |
ショップ/リンク | 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】 |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 | アクション / 1人用 |
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GOOD!
メトロイドはピンボール以外は全てプレイしています。
グラフィックは非常に良かったです。何気に回想シーンでは
サムスのスーツが最初期のモノだったりとこだわりが見られました。
アクション面ではセンスムーブやオーバーブラストなどが面白かったですね。
多用しすぎても必ず回避できるわけではなかったり、仕掛けても跳ね返される場合もあったり。
スタイリッシュに魅せる戦闘システムだと感じました。
メトロイドの生みの親、坂本氏曰く、これまでのシリーズでは語られなかった
サムスの人物像とストーリーを描くための今回のゲーム化という事なので賛否はあれ、
これまで一切語られなかったサムスの人物像がよく描かれていたと思います。
BAD/REQUEST
ストーリーや人物像といったムービー面に、ゲームとしての
アクション性など全てのバランスが悪いです。ムービーとゲーム要素の比重も合っていません。
ストーリーを描くために企画したという事なので
ムービーの尺はこんなものだろうと私は感じました。が、それに対する
ゲームとしての尺が短いです。結果ムービーゲーと呼ばれることに。
また探索がメトロイドの旨みなのに、指示形式によって好きに各所を巡れません。
立体的でかつ1つのフロアに扉が2,3つありますが余計な所は終盤まで封鎖されるので
ほぼ一本道で、来た道すら封鎖され戻ることすら難しい一方通行の場合も多いです。
メトロイドのもう1つの楽しみであるアイテム集めも、ほとんど終盤までできません。
ストーリー上最低限のもののみ回収で、残り6割は最後ラスボス手前になってから。
自分のテンポでできないのは非常にストレスでしたね。
MAP全体の規模も非常に小さいので新鮮味が薄れやすく、あとになって
その新鮮味の薄れた面白みのない道を往復させられるのは余計な手間でもあり苦痛でした。
同じ指示形式のプライム3やフュージョンとは大違いです。
皆さんが仰るとおり、武器の開放タイミングも変でリアリティを狙ったつもりで全くないです。
プライム1のように冒頭での爆発の衝撃でスーツが機能不全になったという演出の方がまだ説得力があります。
酷評を受けているミサイル攻撃ですが、これは敵が弱ってから使えるといったトドメの必殺、
または戦況を変えるためスイッチ、弱点への局部・精密射撃という感じだったらよかったと思います。
トドメや敵の弱点を狙わない場合は多少威力を落としてミサイル数を喰うものの
通常操作でも発射・攻略できるとストレスも減ったのでは。
それと隠しテクニックがないのも残念でしたね。連続ボムジャンプをはじめとした…
ファミコンのような操作性と謳っていまいたが、やはり単調気味でした。
スーファミがシリーズ最高と言われていたのですからスーファミくらいのボタン数でよかったと思います。
おかげで敵との戦闘が本当にタイミング命で難易度もそれに依存しきっています。
タイミングに慣れ、攻略法が分かると歯ごたえありません。狙いはオートですし攻撃も回避も基本連打です。
少ないボタンによる簡略化とオートのプログラムが秀逸とありますが
仮にそれが秀逸であっても、そのゲームに向いている、求められているとは限りませんよね?
同じボタンが少ないでもディスク版メトロイドなどは繰り返し楽しめますから
古いのが悪いわけではありませんが、今作は一回で充分です。
最後に、メトロイド御馴染み要素がことごとくなくなっていた事ですね。
重なる部分でもありますが探求やアイテム収集、隠しテクニック。
さらに武器によるゲートのロック解除や、敵がエネルギーやミサイルを落とさなくなるなど。
アイスビームやウェイブビームの効力も敵に対してはいまいち分かりにくく、有難味が…
アイスで足場づくりもないです。一部の敵の一部分しか凍りませんし。
海外発注のプライムの方がよほどメトロイドの要素を受け継いでいます。
スーツのグラビティも個人的に残念でした。坂本氏いわく重要なシーンで紫はないとのことですが
個人的には紫でもカッコイイと思うし、終盤になって色が変わる事で劇的に強くなったという感覚を得ていたのですが…
演出にこだわったわりにはサムスの声も声優さんには悪いですが残念でしたね。
スーツのデザイン変更やサムスの人物像など、たぶんこれからはこれらで統一される事もまた残念。
COMMENT
サムスが精神的に弱いとの酷評が広がっていたので不安でしたが、
個人的にそれほど感じませんでした。ただ矛盾は感じます。プライムを含めれば
腐るほど倒してきたリドリー相手に何故に今になってトラウマが発動するのかと…
それはプライムを省いて考えても時系列でいえばスーファミで起こるべきシーンですよね。
予想していない場面で急に来られれば動揺するのはわかりますが、今になってトラウマ?
あとは現実の私達でも学生時代や前の学校の友達と一緒になると
精神年齢がそのときに戻るといったことは良くあることなので、アダムやアンソニー相手に
これまで私達がサムスに抱いていた人物像とは違う側面が出てきてもおかしくはないし、
失う時の辛さもよく分かります。ただ、予想以上に女性的な部分がありましたね。
スーツを着ていないときの仕草。言葉遣いやイントネーション、声の質(声優)も。
ラストの私服も女性的でしたし。
女を捨てているとは思っていませんが、もっと中性的で戦士のイメージでした。
20年もの長きにファンに抱かせた人物像をもう少し考えて欲しかったのと
メトロイド伝統の要素を大事にして欲しかったですね。
海外発注のプライムの方が人物像に関しても崩すことなく、BADでもコメントしたとおり
アクションゲーとしても優秀でメトロイドの伝統要素をしっかりと受け継いでいました。
今作は良くも悪くも坂本氏の一人だけのためのゲームに感じてしまいました。
もう少しまわりを意識して作れば傑作になったと思います。
まあWii配信のインタビューで自分の思い描くサムス像、ストーリーを描けないなら
新しいメトロイドなんて作る気はないみたいな事を仰っていましたしね…