Wii mk2 - Wiiの参加型レビューサイト

GOOD!

・オリジナリティー　Wiiリモコンによる剣戟システム。どんな振り方をしても同じ攻撃になる「ゼルダの伝説　トワイライトプリンセス」とは異なり、振った方向が攻撃方法に反映される為、操作キャラクターとの一体感はゼルダより大きい。斬拳システムも勘と判断力を要求され緊張感があり中々良い。

・キャラクターの多さ　発売当時はTV放送未登場だった者まで入っており、中々サービスしていると思う。

BAD/REQUEST

・剣戟　期待していた物とは大違い。剣を「振る」というより「振り回す」に近い。大刀である斬月だろうと普通の刀である千本桜だろうと武器の種類に関係なく異常なほどの速度で斬り合う上に、通常斬撃の威力が異常に低い（まさに週間少年マガジンの某漫画の高速剣状態）。感度も悪く、正確に斬撃の種類を認識しない。また、斬魄刀を持っていないキャラクターまでも同じ「斬撃」システムで動く。その為、キャラクターごとのオリジナリティーがなさ過ぎる。しかも通常攻撃が当てにならない為、一閃（ガード無視、威力高、動作を潰されない）頼みになるので、戦略パターンはほぼ一つしかない。

・攻撃パターン　少な過ぎる。一つの戦闘の中でやたら同じ技を出す羽目になる。折角十字キーが空いているのだから、そこに鬼道などを自由にセットして使えるようにすればよかったのに。

・瞬歩　単なる「小走り」になっている。しかも誰でも（井上織姫ですら）使っている。原作を馬鹿にしているのか。

・卍解システム　瞬歩同様原作の重みが無い。単なる一必殺技程度。簡単に発動出来てしまう上に（CPUがやたらこれを狙ってくるため非常に興醒め）、あっという間に解除されてしまうし、何度でも使える。おまけに癖が強い。例えば黒崎一護の場合、卍解状態で「瞬歩」を使うともうとんでもない速度で動き回る。あんなもの普通の人間が制御できるかと言いたくなる。また、どちらか一方が卍解を発動しただけで背景や音楽が変わるが、そこまでするほどこの作品の「卍解」はすごくない。

・ストーリー　あってないようなもの。関係ない奴まで強引に押し込んでいるため、破綻しているも同然。ロードも長く、何回も同じようなものをやらされるので苦痛。

・キャラクター造形　更木剣八の斬魄刀の鍔が妙に小さく握り方もおかしいなど、所々が変。

COMMENT

期待外れもいいところ。ちゃんと作ったのか疑わしいです。キャラクターに個性が無い（このゲームにおいて）上、原作の設定や雰囲気をぶち壊しています。PSPの「ヒート・ザ・ソウル」シリーズの方がよっぽど良い。このゲームのCM、発売前は頻繁に流されていたのに、発売されてからはたった二回しか見なかったけれども、あれはこの作品がやっつけ仕事だったことをセガは自覚していたからではないでしょうか。