ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス レビュー

ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス
発売元 任天堂オフィシャルサイト
発売日 2006/12/02
価格 6,800(税込)
レーティング B / 12才以上対象(CERO について)
ショップ/リンク 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】
タギングトップ3
タイトル概要 アクションアドベンチャー / 1人用
ヌンチャク 対応


オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足感 快適さ 難易度
4pt 4pt 4pt 5pt 5pt 3pt 3pt
総合点
87pt

GOOD!

かつて『夢をみる島』をごく短時間遊んだことはあるものの、本格的に『ゼルダの伝説』シリーズをプレイするのは初めて。そのため過去の作品と比較してのレビューはできないが、諒とされたい。
・直感的で簡易な操作。Zを押すと敵への注目と盾による防御を同時にしてくれる、向きなど考えずとにかくリモコンを振れば剣での攻撃が出せる、弓はリモコンで画面をポイントして照準を合わせる、などの分かりやすさがいい。
・グラフィックでは、朝・昼・夕方・夜とさまざまに姿を変えるハイラル平原が印象的だった。立ち止まって眺めを満喫するもよし、馬に乗って敵を蹴散らしながら疾走するもよし。
・状況に応じてシームレスに切り替わる音楽。特にボス敵の弱点を露出させたときの高揚感あふれる曲が最高。ついつい必死になってリモコンを振りまくってしまう。
・圧倒的なボリューム。プレイ時間は、メインイベントだけを徹底して効率的に遊んでも30〜40時間は下るまい。サブイベントも含めたすべてを正面から味わい尽くそうとすれば、100時間を超えるのではないだろうか。もちろん単に長いだけではなく、それに見合った充実感も保証できる。
・初心者や、アクションゲームが得意でない人間に優しい難易度。ダンジョン等での謎解きは、落ち付いて周囲を見回して頭をひねれば何とかなるレベル。ボスとの戦いも、どうにかダメージを与えつつ「こんなのそう何度もできないぞ」と不安になりかけたところで敵が倒れてくれるというありがたさ。どうしても倒し方が分からない人のためにヒントもある(もちろん頼らなくても問題ない)。そして、謎解きに成功した際の効果音やボス撃破時の決めポーズによって、「俺もしかしてすごくね?」という感覚(勘違いである)を堪能できるという寸法だ。
・アイディアの巧みな応用。序盤や中盤に出てきたネタが、後になって意外な形で再利用されるのに驚いた。その最たるものが、冒頭の山羊に関するアクション。まさか最終局面に至ってああいうことになるとは。スタッフの発想には脱帽させられる。
・「おばちゃん」の存在。ダンジョンから部屋単位で脱出・帰還できるアイテムであり、脱出後に外でセーブすれば、その後中断しても、おばちゃんを使った部屋からの復帰が可能。石橋を叩いて渡るタイプの人や、忙しい人も安心だ(終盤では使えなくなるが)。ネタキャラかと思いきや、ちゃんとストーリーに絡んでくるところにも驚かされた。
・ゲームを通してパートナーとなるミドナの人物造形。その素性も含めて非常に魅力的なキャラクターであり、彼女と主人公の間に徐々に絆が育まれていく様を見守るのは、この上なく楽しいことだった。

BAD/REQUEST

・主観視点でのカメラコントロールは、デフォルトでは「スティック上で下を向く」ようになっている。これはオプション設定で「スティック上で上を向く」形に切り替えられる。しかしそう変更しても、水中を泳ぐ場面では「スティック上で底へ潜る」、マップ画面では「スティック上でマップが下へ移動」のままであるため、思うように操作できず難渋した。カメラコントロール設定を変更する人は「スティック上=下」という操作自体に違和感を覚えているはず。他の部分もちゃんと切り替えられるようにしてほしかった。
・鳥に乗っての移動シーンで顕著だが、急激に方向転換しようとするとポインタが画面から外れ、操作不能になってしまうのに苛立たされた。旧来のコントローラのように「スティックを上に入れっぱなし」というわけにはいかない。ハード上やむをえないことではあるが。
・ウキ釣りの説明が不親切。「いったん投げ入れたらリモコンを動かさず、食いつくまで待て」と明記してほしかった。コツをつかむまでにどれだけ時間を食わされたことか。
・ゲーム終盤にかけてのストーリー展開がやや単調。アクセントとなるようなゲーム的要素が少なく、目新しい事実などが明かされるわけでもないため、ただ淡々とダンジョンをクリアするだけになってしまう。もう少し、敵の本拠に一歩一歩近づいているという盛りあがりを表現できなかったものか(その分、ラストバトルは十分すぎるほど熱いのだが)。
・「ハートのかけら」「黄金の虫」「ゴースト」と、寄り道要素が収集系に偏りすぎている感がある。もう少し目先の変わったサブイベントも豊富に用意してほしかった。
・主人公の動機付け。中盤までは子供たちのため、それ以降はミドナの力になるためという感じで、戦う理由自体はきちんと用意されているものの、どうも「選ばれし勇者である自分が、先頭に立ってこの世界を救うんだ!」といった感覚に乏しいのが惜しまれる。

COMMENT

まさに超大作という言葉がふさわしいゲーム。詰め込まれたアイディアの質・量ともに、他作品の数本分に匹敵するのではないか。スタッフインタビューなどでしばしば語られてきた、「120%の『ゼルダ』」なるキャッチフレーズに偽りはなかった。それでいて、初心者への細やかな心配りが欠かされていないのにも驚かされる。私のように「以前から『ゼルダ』は気になっていたが、とっつきづらそうで手が出なかった」という人、これは「あなたのための『ゼルダ』」だ。とはいえ、昨今の一般的なゲームと比べれば、難易度はやや高めの部類に属しており、やはりある程度の覚悟は必要。かくいう私自身も、アクションゲームが苦手なためにかなり苦労させられた口で、これよりもさらに難しければクリアを断念していたかもしれない(特に、全編で何度か用意されている騎馬戦では、数え切れないほど落馬の憂き目に遭った)。それでも途中で投げ出すことなく、『トワイライトプリンセス』の魅力的な世界を味わいながら、どうにかエンドマークまでたどり着くことができたのは、ひとえに「ゲームが上手でなくても諦めなければ何とか先に進める」難易度設定のおかげというべきだろう。人気シリーズだけあって、コアなファンの期待に応えるのも重要だろうが、次回作でも新規プレイヤーに配慮したゲーム作りを切に希望したい。

プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
TextAdventureFreakさん [2008/02/14 掲載]

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スコアボード

ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス評価ランク
中央値
82
難易度
2.52
レビュー数
152






サイト情報

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