Wii mk2 - Wiiの参加型レビューサイト

GOOD!

○対戦モード
本作のメインです。面白さは相変わらずですが、キャラ、マップ、新アイテムの増加によるボリュームアップに加えてＣＰＵの強化によって面白さはアップしていました。演出も大幅に強化され、スマブラの売りであるハチャメチャさが更に強くなっていました。二人ならなお面白いですが、wi-fiで一人でも楽しめる様になっているのがベターです。

○ゲームバランス
一番高く評価したい点です。全体的には重量級はより重く、軽量級はより軽くなっていおり、より個性がはっきりと出ている印象を受けました。
前作は明らかな強キャラ、弱キャラが存在しましたが、本作は多少の強弱はあるもののどのキャラもある程度の強さがあり、絶対に勝てないキャラがいるわけではありません。これだけのキャラがいて前作より個性を強くしつつもバランスは前作より改良されている点は素晴らしいと思います。
さらに、全体のスピードを落とし一部の上級者向けのテクニックを排除することで、初心者と上級者の差を埋めたのも敷居を低くする点で評価したいです。
なお、切り札のバランスですが、それが絶対的な威力を誇っているわけではなく、そもそもスマッシュボールの軌道は不規則でそれを手に入れるのにもある程度の実力がいります。なので、ゲームバランスに与える影響は微々たるものでそれ程心配することはありません。

○万人受けするための改善
最近の任天堂は、万人受けに重きを置いていますが、本作でもクリアだけなら簡単に、だけど全クリは難しくなるように作られています。前作の欠点であった、ＣＰＵを強化することでコアなゲーマーへの配慮をし、一方で前述の通り全体のスピードを落とすことで敷居を低くしています。
敷居が高くなったと感じる方はおそらく前作と同じように最高レベルでは歯が立たなくなっているからだと思います。上ばかりを見ずに、自分のレベルにあった難易度でじっくりやるのが本作を楽しむ方法なのだと感じました。

○参戦メンバー
日本や米国で人気のあるキャラを参戦させたのは、ユーザーの意見をしっかり取り入れており好印象です。

○オリジナリティ
リングから落ちたらダメージに関係なく負けというルールというゲームは３作目といえどやはり斬新。他ゲームでは中々お目にかかれません。１、２作目とほぼ同じシステムでマンネリと判断するのはゲーム単体での評価において公平性に欠けると思い、高めに評価しました。

○一人用モードの改良
前作は一番の不満点でしたが、改良された様に感じました。シンプルとオールスターはほぼ同じですが、前作のアドベンチャーモードに当たる亜空の使者は予想外にボリュームが高くて驚きました。これを一通りプレイせばほぼ全キャラが出せるのは良かったです。ここでは不評の様ですが、亜空の使者は一周すればほぼ終了なので、冷静に考えれば前作のアドベンチャーモードを全員でクリアするよりもこれを一周する方が確実に楽しかったです。

○音楽
まさしく夢の競演。特にスマブラＸオリジナルの曲のレベルは非常に高かったです。悪い所で大きく触れますが、全体的な質は高いと前述しておきます。内訳はオリジナル曲４〜５でアレンジ曲は２〜３、客観的意見を考慮するとギリギリ４という感じでした。

○あらゆる所で遊び
コインシューター、フィールド作成、クリアゲッター等、遊び心満載でした。

BAD/REQUEST

○ロードの長さ
多くの方が触れているのでもはや説明不要なのかもしれませんが、前作と比較して改悪されたのはロード時間が長いことです。多くのゲームは大体この位なので特別悪いというわけではありませんが、前作の神がかり的な短さと比較するとどうしても目立ってしまいます。前作経験者は要注意です。

○音楽
音楽は個人の主観によるところが大きいので、あくまでも個人的な意見です。
本作は色んな作品のアレンジ曲が使われているのが特徴です。良い所でスマブラＸオリジナルについては高レベルと書きましたが、アレンジ曲については多くが改悪されている気がしました。音源は段違いなのですがメロディが希薄になっており、結果としてアレンジ曲はほとんど印象に残りませんでした。せっかくの豪華作曲家が、宝の持ち腐れな結果で残念でした。

○亜空の使者の一部
全体的には面白かったのですが、終盤のとあるダンジョンがひたすら長く、ここだけ退屈しました。

○やり込み
ボリュームアップされ飽きないような工夫がなされているのですが、基本的には歴代スマブラと大差ないので、前作を全クリした人でも飽きがくるかもしれません。

○wi-fi
繋がりにくいです。ただ私自身はあまり使っていないので減点対象とはしません。今後の改善が求められます。

COMMENT

純粋に面白かったです。そして圧倒的な完成度。何より製作者の熱意が伝わってきました。悪いところには色々書きましたが、ロード以外は些細なことであり、ロード自体もこれだけのボリュームを考えると仕方がないことと思いました。なので満足度は５です。

快適さは確かにロード時間は気になりますがゲームバランスの良さを考慮するとかなり高いと思いました。前作とは比べ物にならない程進歩しています。

レビューを書く前に前作を少しプレイしてみました。それでグラフィックとか音楽の質だけではなくバランスなど、どちらが”ゲーム”として優れているかを考えると、明らかにこちらです。なのに評価は思ったほど芳しくない。
その理由は、プレイヤーが多かれ少なかれマンネリを感じている事と、前作をやりすぎた事で前作の感覚が無意識的に抜け気っていないからだと思います。私自身、前作より熱中できなかった様な気がします（熱中度４）。なので、前作と同程度の楽しさを得られるかというと正直保障しかねます。
wiiの中では１，２を争うほど過お勧めなゲームなのは間違いないですが、過度の期待は禁物です。購入の際は注意してください。なるべく肩の力を抜いたプレイをおすすめします。おそらく、前作にのめりこんだ方々ほど変更点が気になるのではないかと思います。

ただ、これだけのキャラをバランス良くまとめ上げ更に多くの人が楽しめるという点を客観的に考えると、本作はここの評価以上に上質で、年数本の神作だと思います。なので、開発者は「続編はない」と言っていた気がしますが、個人的には有終の美を飾るに相応しい作品だと思いました。ユーザーがマンネリを感じつつある事も考慮するとその判断は正しいかもしれませんね。