メトロイドプライム3 コラプション レビュー
発売元 | 任天堂(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2008/03/06 |
価格 | 6,800(税込) |
レーティング | B / 12才以上対象(CERO について) |
ショップ/リンク | 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】 |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 | ファーストパーソンアドベンチャー / 1人用 ヌンチャク 対応 |
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GOOD!
2Dのメトロイドシリーズは未プレイ。プライムシリーズは、興味があって1を少しだけ触ったことがあるものの、操作方法に馴染めずすぐ断念してしまった。その他、PCで何本かの主観視点ゲームをプレイしたことがある。
・操作方法。まさにマウス+WASDそのままといった感覚で、ゲーム開始直後から思いどおりに主人公を操ることができる。カメラの反応速度は3種類から選択可能となっているが、個人的には反応の機敏さと視界の安定の均衡が取れている中級者用を薦めたい。
・趣向を凝らした仕掛け。スキャンバイザーによって情報を収集し、手持ちのアビリティを駆使して謎を解いていく過程は、「ファーストパーソンアドベンチャー」なるジャンル名に偽りなしといったところ。どうしても先に進めないときには2ボタンでヒントが閲覧できるのも親切な配慮。
・スキャンによって表示されるテキスト。ログブックに収録されるもの以外にも、かなり細かい部分にまで文章が用意されている。それを能動的に読みとって世界観に触れるという行為が非常に楽しく、ゲームへの没入感をもたらしてくれる。
・グラフィック。現行据置機の中では性能的に劣るWiiだが、その能力を最大限に活かして美麗かつ臨場感のある世界を構築している。溶岩に満たされた古代遺跡からどこか寂しげな空中都市まで、ロケーションごとの特徴の出し方も見事。それでいて、ごく一部のシーンを除きフレームレートが落ちることもない。
・音楽。3番目のボス戦の曲はシチュエーションとも相俟って絶品で、戦いながら思わず熱くさせられてしまった。他にも、おどろおどろしい雰囲気で不安感を煽るような曲が絶妙で、そういう場面ではビクビクしながらゲームを進めたのが記憶に残っている。
・目的の与え方。序盤の一本道進行から後は、プレイヤー主導の探索という自由度を尊重しつつも、次に向かうべき場所をゆるやかに示唆することによって、行き詰まりを回避させてくれる。そのあたりのさじ加減が良好だった。
・アイテム関連のヒント。中盤以降、あることを行うことでマップ上にアイテムの位置と取得状況が表示されるようになる。アイテム回収率によってスペシャルエンディングが用意されているゲームなので、この機能は非常にありがたい。
・他キャラクターとの関わり。名もない兵士から同業の賞金稼ぎ(みな魅力的なので、ぜひ外伝的な作品などで再登場させてほしい)までさまざまな人物が登場して世界に奥行きを与えているが、彼らが主人公の見せ場を奪うことはない。むしろ「結局のところ頼れるのは自分だけ」という緊迫感、孤独感を高める方向に作用している。
・コンティニュー。ボス戦などでゲームオーバーになっても直前から再開可能。シリーズ前2作だと問答無用でセーブポイントに戻されたらしいので、それに比べると格段に遊びやすくなっている。
・スプリングボール。モーフボール状態でリモコンを上に振ることでジャンプできるので、わざわざタイミングを合わせてボムジャンプしなくても済む。私の腕ではこれがなければアイテム全回収は難しかったと思う。
・画面上部のリモコン電池残量表示。純粋に機能として見ても有用だし、またデザイン面でもゲーム画面の中にうまく溶け込んだセンスあるものになっている。
BAD/REQUEST
・難易度。最初はかなり易しいが、3番目のボス戦から一気に難しくなるため、あまりに簡単すぎるからとわざわざ高難易度でやり直した人は後悔すること請け合いである。もっとゆるやかに難易度を上げていくべきではなかったか。またそれ以降は、ゲームがあまり得意でない人だと低難易度でも苦戦させられる局面が少なくない。せっかく3種類も難易度を用意したのだから、一つくらいは敷居を大きく下げてもよかったと思う。ただ、シリーズ経験者に言わせれば「これでも前よりはるかに楽になった」とのことである。
・一部のイベント戦闘が、「難易度が高い」「頭を使う必要がある」というよりも「面倒で煩わしい」方向になっている感があること。特に敵に邪魔されながら3本のレバーを引っ張るところ、というとプレイされた方にはお分かりいただけるだろうか。
・日本語表示。ときどきゲーム内のモニタ上に「ステータス:正常」などといった日本語が直接出てくるため、クールなSFっぽい雰囲気が台無しになっている。分かりやすさを重視するという必要性もあると思うが、せめてオプションで英語表示も選択可能にしてほしかった。
・アビリティによって使用頻度に差があること。特にボス戦では特定のものばかり要求されていた感があるので、もっといろいろな能力を使って戦いたかった。またスターシップの武装も、使用場所が限られていて手間もかかるため、必須の場合以外まったく使わずじまいだったので、少々もったいなく感じた。
・クレジット。一部おまけ要素の開放に必要な緑色のクレジットを入手するには、インターネット接続とWii番号の交換が必須。ネットに繋げない人のために救済策があってもよかったのではないか。また、入手済みクレジットの詳細が閲覧できないのも、コンプリートを目指す人には不便だろう。
・ロード時間。基本的にはスムーズにゲームが進んでいくが、広い部屋やイベントが用意されている部屋に入る際は、ロードで少々待たされることがある。待ち時間自体は、心の準備をする余裕が与えられるという意味でさほど不快でもないのだが、敵の中を突っ切った後、ドアの前で立ち往生させられているうちに背後から追撃を食らったりするのはやはり困る。
COMMENT
アイテム回収率100%で1周約20時間、中だるみすることなくきっちり楽しませてもらった。難易度ノーマルなのに、何度目かの挑戦でギリギリの激戦を繰り広げつつラスボスに勝利した自分がちょっと情けなくはあるが、結局どうにかクリアできたのだから、最終的にはそれなりに適切な難易度設定だったというべきかもしれない。
印象的だったのは何といっても操作方法。Wiiリモコンがここまでうまくはまるというのは、ある意味衝撃的ですらあった。ゲームパッドでプレイする主観視点ゲームに馴染めなかったという人は、ぜひ一度遊んでみてほしい。また、挑戦しがいのある難易度を望む人、緻密に構築された世界にどっぷり浸りたい人、ハードの性能を引き出した作品に触れてみたい人にも大いにお勧めできる。
プライムシリーズは(少なくとも本編は)これで完結し、開発会社のレトロスタジオはいったんメトロイドから離れるということなので、彼らが次にどのような傑作をものしてくれるか、楽しみに待とうと思う。それから、シリーズ前2作のリモコン・16:9対応Wii移植も希望したい。……そのときは、できればマイルドな難易度も用意する方向でよろしく。