ディザスター デイ オブ クライシス レビュー
発売元 | 任天堂(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2008/09/25 |
価格 | 6,800(税込) |
レーティング | C / 15才以上対象(CERO について) |
ショップ/リンク | 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】 |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 | サバイバルアクション / 1人用 ヌンチャク 対応 |
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GOOD!
・ストーリーとキャラクター。アクションものやパニックものなど、(B級寄りの?)洋画や海外ドラマでおなじみの展開を、ゲーム一本に徹底的に詰め込んだかのような内容。その手のジャンルがお好きな方なら、プレイしながら幾度となく「ああ、あるある」と笑ってしまうはずだ。最終ステージ終盤の、あまりといえばあまりにお約束な趣向など一見の価値がある。また、主人公をはじめとした登場人物たちも、オーソドックスな設定ながらみな魅力的。特に、物語中盤で重要な役割を担う某キャラがいい。
・ムービーの扱い。分量自体は比較的多めなのだが、使うタイミングが考えられていて、ゲームの流れを阻害しない形になっている。また一般的に、ムービー重視のゲームではしばしば、主人公が格好よくアクションを繰り広げる姿をプレイヤーはただ見ているだけという状況が生じるのだが、この作品ではそうはならず、ちゃんと見せ場はこちらに委ねてくれるのがうれしい。
・シチュエーションの多彩さ。ゲーム中で主人公は、災害に起因する多種多様な困難に見舞われる。それらにWiiリモコンとヌンチャクを駆使して立ち向かっていくのがとても面白い。何といっても相手は自然の脅威、ほとんどの場合失敗すれば即ゲームオーバーなので、プレイにも力が入るというもの。また、舞台となる場所も非常にバリエーションに富んでいるから、遊んでいて飽きるということがない。
・戦闘パート。最初は「ガンシューティングってどうなんだろう?」と懐疑的だったのだが、いざプレイしてみると、テンポのよいゲーム進行と練られた敵配置のおかげで気持ちよくプレイすることができた。ヘッドショットで敵を矢継ぎ早に倒していくとこの上なく爽快だし、爆発物を撃って敵を巻き添えに爆発させたり、ボス敵の「スペシャルターゲット」を狙って大ダメージを与えたりと、工夫の余地が多いのもいい。
・分かりやすい操作。初出のアクションがある場合は画面上に丁寧な説明が用意されるし、操作自体もシンプルで分かりやすいものだから、まったく戸惑うことなくゲームを楽しむことができた。リトライすると、ロード中にその場に合ったヒントが表示されるのも親切。
・チェックポイント制。各ステージはチェックポイントに区切られていて、ゲームオーバーになったときややり直したい時は、通過したチェックポイントから自由に再開できるようになっている。また、チェックポイントを保存してのゲーム中断も可能。一発死に見舞われることが多いゲームなので、非常に有用だった。区切りが細かいため、ほとんどの場合失敗しても直前からリトライできるのもありがたい(ただし、悪い所も参照)。
・やり込み。「ハード」を上回る高難度だけでなく、主人公の能力強化、武器集め&強化、レスキュー、看板探し、称号集め、コスチューム集めと非常に多様。特にクリア後には、○○を救うべく巨大○○との戦いを繰り広げるという無茶苦茶なおまけまである。
・ステージ選択。通過したステージはインターミッションから自由に再プレイすることが可能になっている。初回プレイ時に取り残した要素を探したり、難関に備えて経験値やアイテムを稼いだりすることができるため快適だった。
・音声。任天堂作品としては珍しいことに、ムービーシーンだけでなく通常のゲームシーンでも大量のボイスが用意されている。戦闘時は敵兵同士の緊迫したやり取りのおかげでとても臨場感があるし、切羽詰まった局面だとつい主人公と一緒に「Sh*t!」と口走ってしまったりもする。
・災害ファイル。ゲームの進行とともに開放されていくファイルでは、キャラクターや組織だけでなく、作中で扱われた災害についても詳細に解説されていて、知的好奇心まで満たしてくれる。私は、中盤に登場するある災害については聞いたことすらなかったので、とても勉強になった。
BAD/REQUEST
・カーアクションパート。このパートは難易度が高く、高速での走行が求められる一方で、曲がり角を曲がり損ねたり障害物にぶつかったりすると、その1回のミスでゲームオーバーもしくはリトライ必須となることが多い。この点は緊張感が高まるためむしろ歓迎なのだが、問題はそれだけ難しいにもかかわらず、パート終了までチェックポイントが挿入されないこと。何度も再挑戦を重ねて、ようやくいい調子でゲームを進めたものの、最後の最後でしくじってゲームオーバー、また最初からやり直し……となって気持ちが萎えかけたことも一度や二度ではなかった。せめて各パートが半分ずつにでも区切られていれば、もっとテンションを保ってプレイできたと思うのだが。
・本編のグラフィック。質より量を優先で用意したのか、個々のクオリティはそれほど高いとはいえない。とはいえ、災害の描写には十分な迫力があった。
・音楽。メインテーマをはじめ、個々の曲はとてもよい出来ではあるが、曲数が少なめなのが残念。
・音声。どうせなら、「オリジナル英語音声」だけでなく「日本語吹替」も用意しておいてほしかった。容量的に厳しいか?
COMMENT
本作が発表されたのはE3 2006でのことだから、発売まで実に2年半近くかかったことになる。しかし、待たされただけのことはある良作だった。「Wiiで映画俳優」「主演:あなた」というCMコピーにもあるとおり、ハリウッド製アクション映画的な波瀾万丈のストーリー展開を、Wiiならではの簡単操作で思う存分楽しんでもらうというコンセプトは、かなり高いレベルで成功を収めていると言っていい。
ただそれだけに、カーアクションパートがややストイックな「覚えゲー」化しているのはもったいない。おかげで、「ゲーム初心者でもお気軽にどうぞ」とは薦められなくなってしまった。とはいえ極端な高難度でもないから、アクションゲームやレースゲームを好んで遊ぶ方はそれほど苦労せず進めるはずだし、私のようにそれらが苦手な人でも、ストーリーの先が知りたくてリトライを重ねていくうちになんとか突破できるだろう。ぜひ挑戦してみてほしい。
開発を手掛けたモノリスソフトは、これまでRPG専門という印象の強い会社だっただけに、こういったアクションゲームをきっちり丁寧に仕上げてきたのには、失礼ながら少々驚かされた。「DISASTER」自体は続編を作ったりシリーズ化したりするようなたぐいのタイトルではないだろうが、このメーカーが今後どんな作品を送り出していくか、注目しておきたいと思っている。
以下はゲーム本編とは関係ない話。CMでラストまでの見せ場を惜しげなく明かしてしまう手法は、映画ではよくあることだし宣伝効果も高いとは思うけれど、やはり少々疑問が残る。本作はお約束満載の展開とはいえ、いやむしろそうだからこそ、予備知識がゼロの状態でプレイしたほうがより楽しめるゲーム。これから購入される人は、そういった映像をご覧にならずに遊ばれた方がいいだろう。