Wii mk2 - Wiiの参加型レビューサイト

GOOD!

確かに楽器シミュレーターとしては自由度は低いかもしれませんが、
「見立てる」というWii一流の哲学的過程によって、
他には代えがたい快感をもたらします。

目を閉じて、自分の好きな楽器で無心に遊んでいると、
1時間や2時間は平気で過ぎていってしまいます。

ミニゲームとして用意されている「オーケストラ指揮」でも、これと同じ種類の脳汁が出るようです。
クラシックのCDを聴きながら指揮のまねごとをした経験のある人なら、これを試さないのは嘘です。

まず基本としてそういうものが用意してあり、やりこみ要素として、
クリップ作成モードがあるわけですが、
これはこだわれば長期間に渡って楽しめるはずです。
曲ごとに細かい指定がプログラムされており、
「この微妙なタイミングで押せばこういう気持ちいい音が出る」
というのを研究していける土台があります。
その上でモチベーションを維持するために、各人の発表の場を見つけるといいと思います。

BAD/REQUEST

クリップ作成モードに幾つかの難があります。
まず、演奏を終えてからクリップに保存せず、うっかり楽器選びに戻ってしまうと、
演奏データは残るのですが、その画面からはクリップを作成できないので、
せっかく上手くいった演奏でも再度やり直さねばなりません。
また、最後に演奏を収録したMiiがクリップのメインキャラクターとなり、任意に決められません。

進行上やむを得ないのでしょうが、
最初から選べる曲が少ない。
私はまず「どうぶつの森」や「Wii Music」のテーマを演奏したかったのに、それらが出てきたのは最後でした。
全体的な選曲自体もいいとは決して思えません。

「キキミミ」「ハンドベル」に関しては蛇足でしょう。
それより曲数や楽器を増やすべきなのは明白です。

「リズム天国」のスタジオモードのようなドラム操作を期待していましたが、
そうではなく、タイミングによって叩くものが決まってしまいます。
ボタン操作でもある程度選択できますが、「バスドラムのみ」のボタン操作が無いのは理解できません。

COMMENT

バランスボードは使用していません。

「誰にでも楽しめる」というコンセプトは嘘ではないですが、
Wii SportsやWii Fitよりもマニアックなのは確かだと思います。

とても実験的なソフトなので、まだ理解しきれていませんが、
そこまで深く考える必要もないのかもしれません。
「ビブラフォンやスチールパンが演奏したいけど、そんな機会はとても無い」
というような欲求があれば、間違いなく快感が得られます。

やはり問題は価格でしょうね。あと1000円安ければ疑問符は付かなかったでしょう。