Wii mk2 - Wiiの参加型レビューサイト

GOOD!

＊前作にあたる街はちょっと触った程度しかプレイしていません

■オリジナリティ
ある主人公で話を進めていると他の主人公の行動が邪魔になる、他の主人公の行動により自分の未来が変わってしまう、という状況で複数のキャラクターを切り替えながら未来を変えていくZAPシステムが面白い。さらに他主人公の行動待ち状態であるKEEP OUTが非常に美味しい場面で挿入され、先が気になって仕方がない。

■システム・快適性
タイムチャートの移動、JUMPポイント、選択肢の選び直し等のレスポンスは爽快と言って良い程スムーズ。既読文章はサクサク読み飛ばし、読み戻しが出来る。BAD ENDの場合ヒントを貰えるのは初心者には有難い。

■キャラクター・ストーリー・画
どのキャラも憎めないユーモラスなキャラばかり。初めは共感出来ないキャラもいつの間にか応援してしまっている。絵（写真）も迫力のある画ばかりで、非常に生き生きと個性的に描写されている。メイキングによると撮影中は実際に演技しており、撮影した中から選び抜いているとか。

■隠し要素
公式でも発表されているボーナスシナリオ*2と隠しシナリオ、スペシャルエピソード、ミニゲームなど充実してます。

■TypeMoonシナリオ
本編の因縁である過去を描くボーナスストーリー。本編をカバー、完結させる造りではあるが、アニメ絵や奈須きのこの独特の文体などにより賛否両論なシナリオ。個人的にはフルボイスでイラスト数が多くそれなりに楽しめました。ただTypeMoonファンがこれ目当てで買うのはオススメしません。

■熱中度
このゲームは五人の主人公を全員To Be Continuedの状態にする事で一時間先へ進む事が出来ます。今の一時間の中の行動は次の一時間に影響しないので、その一時間内での選択肢を何度も選び直すのですが、まるでパズルを組み合わせるような楽しさがあります。BAD ENDも面白いのでついつい全選択肢を試してしまうという。
一時間終わって、そろそろ辞めようかと思うと次の時間の予告が始まるので止め時を見失う事も多々ありました。もう一時間……もう一時間だけ……。

BAD/REQUEST

■システム・快適性
ルートが異なると同じような文章でもスキップ出来ず、BADENDリストを埋めているとず少々苦痛に感じました。またムービーも飛ばせない。
欲を言えば数百個のTIPSを自由に読みたかったのと、ボーナスシナリオではタイムチャートが欲しかったですね。

■手詰まりルートのKEEP OUT
BAD ENDではなく、KEEP OUT状態から先へ進めないルートが存在する事。他のキャラの行動を変更してもKEEP OUTが解除出来ず先へ進む事が出来ない。全END全BAD ENDリストを埋めても解除出来ない為、フラグミスか意図してブツ切りに作っているか。自分が正解ルートに進んでいると思っているとココで時間を取られてしまう。「はぁ？ もしかしてこのKEEP OUTって解除できねーの？」とか文句言いながら少し前まで戻って選び直すのも一つの楽しみだとは思うんですが、ちょっと気になりました。

■ムービー
元々コミカルな演出が多いので余り気になりませんが、一部はちょっとチープかな……。

■TypeMoonシナリオ
428最大の不満点。僕は読んでいる内に楽しめるようになりましたが、恐らく受け入れられなかった人は多いと思います。
・本編との文体(ノリ）の差。
・実写の本編に対してアニメ絵で補完
・一般人中心の本編と比べて、特殊能力・超人バトルがメイン。
・回想に次ぐ回想に次ぐ回想
・傭兵に育てられた少女という実にラノベ(ギャルゲ)ライクな設定
上記の問題からこの話を428に組み込む必要があったのかというイメージはあります。
「曰く、蛇の天敵。鉄の闘争代行人」「要するに、コレは少女そのものなのだ。今までどれほどの兵士を殺し、どれほどの戦場を生き延びても、少女のままで在り続けた鉄の処女」とか慣れてないと辛いと思う。中盤からは普通のラノベなんですが。
このボーナスシナリオはアニメ化するみたいなのでプッシュしたいんでしょうけど……。

COMMENT

プレイ時間は

本編　30〜40時間
ボーナス1　1時間
TypeMoon　2.5時間

程度でした。ファミ通レビューで40点と発売前から色んな意味で期待されていた本作ですが、欠点らしい欠点のない良作でした。
シナリオについての多少の不満もありますがネタバレになるので自粛。
ちょっと笑えて泣ける話が読みたい人とかにお薦めします。Wii本体ごとってのは……ちょっと迷いますが。