ルーンファクトリー フロンティア レビュー
発売元 | マーベラスエンターテイメント(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2008/11/27 |
価格 | 7,140(税込) |
レーティング | A / 全年齢対象(CERO について) |
ショップ/リンク | 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】 |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 | ファンタジー生活ゲーム / 1人用 ヌンチャク、クラコン 対応 |
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GOOD!
ニンテンドーDS版の2作品は未プレイである。
・アイテム合成を中核に、農作・探索・戦闘・交流といった要素がバランスよくまとめられていて、自給自足の「ファンタジー生活」(ジャンル名)がうまく表現されている。たとえば、ダンジョンで鉱石を採掘し、敵を倒してドロップアイテムを収集、揃えた材料から新しい装備品を作成して、これを身につけてさらに奥の階層へと向かう。その一方で、畑から収穫した作物で料理を作り、村の住人にプレゼントしたり探索中の回復やパラメータ強化に使う、といった具合である。
・中毒性の高いやり込みテイスト。レシピを買い、スキルレベルを上げてようやく強力な武器や装備品を作れたときの達成感は非常に大きい。また、同じアイテムでもレベル1とレベル10を比べるとかなりの性能差があるから、なんとしてでも高レベルのものを作ってやろうという気にさせられる。ダンジョン探索で遭遇するボスは、いったん倒した後も強化されて復活するため、さらに歯ごたえのある戦いが楽しめるし、本編クリア後に戦うことを想定されている超強力なボスも存在する。
・キャラクター。結婚候補となるヒロインは実に13人も存在しており、テキストやイベントもかなり豊富。所持金やレベルなど、主人公の状態によって変化するセリフもあるようで、飽きさせない。フルボイスではないものの、重要イベントのみならず日常会話にも、音声付きのものが多めに用意されているのがいい。ちなみに結婚後はお約束の「いってらっしゃいのキス」まである。
・グラフィック。自宅の中はファンタジー風の生活感が出ていて心地よいし、ダンジョンもそれぞれ内装が違っていて飽きさせない。また、装備品に応じて主人公の見た目が変わる点がプレイ意欲をそそってくれる。16:9の画面表示にきちんと対応しているのも好印象だった。
・音楽。オープニングテーマは聞きごたえがあり、アニメーションともども見事な出来栄え。ゲーム内では各ダンジョンの曲が、見た目にあった雰囲気を表現していてよかった。個人的にはくじら島中盤が特に気に入っている。ラストバトルでも音楽はとてもよくできており、演出面のベタさも含めて楽しむことができた。
・プレイアビリティへの配慮。「リターン」を使うことで、村の中なら自宅前、ダンジョンなら入口へ即座に戻ることができる。ダンジョン内にはショートカット用の通路が設けられていて、いったん開通させればその階層へすぐに移動できるようになるし、ボスを倒した後は最下層まで一気にワープもできる。騎乗して高速で移動可能なモンスターを、かなり序盤から仲間にすることができる。自宅が村の中心にあり、主要な施設へは1回のマップ切り替えでアクセスできる。以上のように、時間経過の要素があるゲームを快適に遊べるよう、さまざまな気配りがなされている。
・仲間モンスターに農作業を手伝ってもらえること。編成と仲良し度次第では種まき以外の全作業を任せることもできるため、自由時間が増えてこの上ない快適さ。気分はプランテーションの農園主である。
・急かされないこと。「○日以内に××せよ。しないと失敗」というようなイベントはほぼ皆無であるため、自分のペースでゲームをプレイできるのがありがたい。メインストーリーについても、慎重に準備を整えてから先に進むもよし、あえて早解きに挑むもよし、となっている。
・アイテムや仲間モンスターの説明テキスト。細かな部分だが、気の利いた小ネタがちりばめられており、読んでいて楽しい。スタッフの遊び心を感じることができた。
・セーブデータへのアクセスが速いこと。セーブ・ロードとも文字通り一瞬である。
・バグが少ないこと。私の場合、極めて特殊な状況で一度だけフリーズが発生したが、それ以外は問題なくプレイできている。
BAD/REQUEST
・ルーニーシステム。生息状況が作物の成長に影響したり、消費することで種々の有利な効果が得られるという発想は面白いが、管理にかなりの手間がかかるのがいただけない。分布状況をメニューからいつでも確認可能にし、ルーニー捕獲に用いる収穫器についても、モーションを短縮して効果範囲を広げるなどすれば、より遊びやすくなったと思う。
・ボタンの割り振りには改善の余地あり。雑草をSアタックで刈り取ろうとしたら拾ってしまったり、敵に攻撃するつもりが同伴していた仲間モンスターに話しかけてしまったり、ということがあった。また、クラシックコントローラではノックができず、早朝や夜に他人の家に入れないため、Wiiリモコン+ヌンチャクでプレイしないとちょっと不便なことになる。
・カマの使いにくさ。作物が3×3単位で植えられるのに対して、カマを強化するとSアタックの効果範囲が5×5や7×7になるので、牧草や雑草を刈ろうとして普通の作物まで刈ってしまう危険がある。強化後も任意で低いレベルのSアタックを出せるようにするなど、配慮があるとよかった。
・ヒロインに装備品をプレゼントすると身につけてくれるという趣向が用意されているが、同じ部位のアイテムを渡すことで付け替えはできるものの、外して初期状態に戻すことはできない。特にマスクの場合、口元用の装備品が他にないため、ネタのつもりでプレゼントしてセーブすると取り返しのつかない事態に陥る。
・セーブデータは同じスロットに上書きのみ、データ引き継いでの2周目もないこと。普通に遊んで全パターンの結婚イベントを網羅しようとすると、冒頭から実に14回もプレイする必要がある。SDカードへのデータコピーが可能なのがせめてもの救いか。
・一部テキストの矛盾。近くにいないはずのキャラが会話に参加してきたり、その場の状況と明らかにそぐわないやりとりが行われる(海で泳いでいるときに「荷物が重くて大変」など)ということがあった。
・ストーリーの希薄さ。「ダンジョンを見つけて入ってみました。奥まで進むとボスが出てきたので倒しました」――プレイ時間の実に9割以上がそんな感じである。こういうゲームに縛りのきついシナリオが合わないのは理解できるが、ゆったりとしたプレイ感覚を損なわない程度に、もう少しストーリー上のフックがあってもよかったと思う。
・マップ切り替え時のロード時間はそれほど長いわけではないが、村の中をモンスターに乗って高速移動したり、ボスを倒す前にダンジョンの地下1階から地下7階まで階段で下りたりすると、頻繁にロードが入るためにちょっと気になる。
・仲間モンスターに「待て」「ついてこい」程度の大まかな指示を出せるとよかった。レベルの低い騎乗用モンスターを連れてダンジョンへ赴いたところ、よせばいいのに敵との戦闘に割り込んできて、あっという間に倒れて飼育小屋へ送還、残りの探索は徒歩で、ということが何度かあった。
・戦闘でのドロップアイテムが重要なゲームだけに、倒した敵と入手したことのあるドロップアイテム、出現場所などが確認できるモンスター図鑑のような機能があるとよかった。
・アイテム収納箱。かなりたくさんの量が入るようにはなっているのだが、アイテムの種類が多いのに加えてレベル要素まであるため、中盤以降ではスペースが足りなくなって苦労した。
・クラフトレベル。装備品は料理と違って消費されることがなく、鍛冶のようにクズ鉄を使って強化を繰り返すこともできないため、普通にプレイしているとスキルレベルがなかなか上がらず難渋する。一応、簡単に作れる「手あみのマフラー」を大量生産することでレベル上げは可能だが……。いっそ鍛冶レベルと統合してもよかったのではないか。
・手紙による調達依頼。直接手渡してはならず郵便配達に渡さなければならないとか、依頼者が自ら店で売っているアイテムの調達を頼まれることがあるなど、よくわからない部分が多い。
・住人たちが基本的に初対面の時からフレンドリーで、ヒロインとのデートや結婚を除くと、ラブ度や仲良し度を上げても態度があまり変化しないこと。最初は他人行儀だったのが、親しくなっていくと徐々に心を開いてくれる、というような手ごたえが欲しかった。
・男性キャラクターのイベントが少なめであること。力の入れ方としては間違っていないとはいえるが。
・音声付きのセリフで、主人公の名前部分が無音になるのは少し不自然。プレイヤーの分身となる無色透明主人公ならともかく、このゲームの主人公は確固たる個性を持っているのだから、名前を固定にしても問題はなかったと思う。
・マントやローブのグラフィックがチープなこと。背中に布切れが張り付いているような不格好さで、なんだか哀しい。
・「図書館に無断で住みつき、蔵書を売り払って新しい本を買っている」というのは、自堕落でいい加減なキャラクター表現としても、やや行きすぎているように感じた。
COMMENT
Wiiで遊び甲斐のあるアクションRPGを求めるならば、何といってもこの作品にとどめをさす。ラスボスをはるかにしのぐ強敵など、充実したやり込み要素に加えてお嫁さんも満載、これでもかという大盤振る舞いである。普通にプレイすれば、エンディングに到達するだけでも優に70〜80時間くらいはかかるのではないか。もちろん、そこからさらに先がある。
その一方で、プレイスタイルによって難易度は大きく変動し、本編クリアまでなら、レベルと装備品や料理次第ではほとんど苦労せずに進むこともできるから、アクションがあまり得意でないという方にもお勧めしたい。ギャルゲー色が強めなために少々人を選ぶ面もあるが、そういう要素が気にならないならぜひどうぞ。むしろ大好きだという人は今すぐ買ってくること。
「ルーンファクトリー」は、もともとニンテンドーDSで発売されていたシリーズであるが、このボリューム感はやはり据置機でこそ実現できるたぐいのものだろう。ぜひまた、フロンティアの続編も出してほしいと思う。
なお、環境依存の可能性があるためBAD/REQUESTには書かなかったが、私が標準のAVケーブル(コンポジット接続)+ワイド画面でプレイしたときは、なぜか他のソフトと比べても画質が悪く、やや遊びづらい状態だった。S端子ケーブルに換えてみると問題なく綺麗な画面になったので、同様の症状が発生した方は、上位の端子(コンポーネント端子かD端子、なければS端子)での接続を試してみてほしい。
Wiiリモコン+ヌンチャク使用