Wii mk2 - Wiiの参加型レビューサイト

GOOD!

はじめに。
私的感想という事をご考慮下さい。
直前にヴェスペリアをプレイ。
ＤＳ版以外のテイルズはクリア済みです。

【オリジナリティ】
　やはり戦闘が面白い。今回はデスティニ−２やリバース、ＰＳ２デスティニーを製作したチームが作ったという事で、非常に独特な戦闘システムになっています。Ａボタンは、従来のテイルズと違い、通常攻撃を廃止し、アーツ技という技を繰り出せます。これはスティックを四方向に動かすと技が変化します。技はセットする必要が無く、習得したら勝手に割り振られ、自由な組み合わせで発動させる事ができます。Ｂボタンは、バースト技という技を使います。これは今までのテイルズと同じで、四つまで技をつけることができ、ＣＣシステムなので結構好き放題できます。だからといってゴリ押しが出来るわけではなく、バックステップやアラウンドステップといった新システムを使っていかないと難易度を上げていた場合は雑魚戦でも死ぬ事がしばしば。それを含めても面白いです。今回、一度街に入るとイベントが重なったりすることがあるので、時々戦闘したくてたまらなくなるときがありました。それほど熱中させてくれます。あと、テイルズのウリ（？）の秘奥義は一キャラにつき三つあります（一人除く）。それの演出がとてもスピーディーかつカッコよく、非常に爽快感があります。個人的にはアスベルの白夜殲滅剣とヒューバートのアンスタンヴァルスが気に入っていますｗ
更に、今回称号でスキルを習得していきます。一つの称号で五つのスキルがあり、その中に術技も含まれます。ほしい技やスキルがある場合、自由につけかえて優先度を決める事もできるので便利です。このシステムは今まで無かったシステムで、非常に斬新でした。

【グラフィックス】
　以前にラタトスクとアークライズファンタジアをプレイした時は、Wiiの限界を勝手に悟ったのですが、グレイセスは幾分かマシに見えました。キャラの表情も結構細かく作られており、感情を顔でしっかり表現できているように見えました。パスカルの仕草がたまらんです。しかしやはり箱やPS3とは比べられません。

【音楽】
　何と言うか…良く言えば桜庭氏の独特なセンスをしっかり抑えてくれていると思います。しかし今回は音楽面で耳に残る音楽が非常に少なかったです。理由は後述。

【熱中度】
　これがまた果てしない。真っ先に驚いたのは各キャラの称号の多さです。一つの技に二つほど称号があり（百回と千回で二つ。術は恐らく百回と四百回？）、それを習得するだけでも時間が知らないうちに過ぎ去っています。それに加えて、戦闘関係の称号の多い事多い事…。称号全部ひっくるめて一人百二十種以上はあります。終わらんてこんなん…。しかし戦闘の面白さも相まってついやってしまうこの作業…。いつ終わるのか自分でもわかりません。他にもシリーズ恒例の図鑑物（エネミー、コレクター）にプラス、リバースでもあったディスカバリーという土地の名産品を集める図鑑もあり、やり込み要素は抜群です。レベル上げるだけでも楽しいですし、サブイベントも多いですし…。文句なしの五点。

【快適さ】
　この言葉を見て思うのがセーブ、ロード時間と言う方も結構多いのではないでしょうか。自分もその一人なのですが。グレイセスはその点はほとんど問題ないと思います。セーブ時間は約一秒程度、ロード時間は長くてイベント前の三,四秒ぐらいです。物語終盤でワールドマップを開く事が多くなると思いますが（今回飛行艇は自分での操作ではなくワールドマップからの拠点移動システム）、そのときに一秒ほどロード時間があります。自分は全く気になりませんでした。まぁラタトスクのフリーズかとも思えるロードを体験してる身としてはへっちゃらです。

【ストーリー】
　私的にはストーリーが短く感じ、若干物足りないです。ヴェスペリアが丁度いいと思えるくらいなので。大体三十〜四十時間ほどで全クリできるのではないでしょうか。しかしクリア後のお楽しみも多く存在するので、やり尽くすには百時間は越えると思います。というかテイルズにストーリを求めてはいけません。戦闘しましょう戦闘。

BAD/REQUEST

【オリジナリティ】
　上記でグダグダと長く書いたわりに、五点じゃない理由を書かせていただきます。戦闘が面白いと先ほどから幾度と無く書いておりますが、その戦闘も若干の問題があります。それは【鋼体システム】です。鋼体は歴代シリーズでも何度も出てきているのでわかると思います。しかし今回これが敵に多く現れています。最後の方に行くにつれ雑魚にもつきます。これのせいでせっかくのＣＣシステムで技を連発しコンボをつなぐ･･･という事が難しくなり、主人公の一部の称号が非常に取りづらいです。そして追撃するように【暴星バリア】という意味不明な設定が組み込まれています。これは一部の魔物が持っているもので、ダメージをほとんど一にされてしまいます。これを破るには特定のバースト技をぶつければいいのですが、この状態ではステータスも上昇し、例の鋼体にもなりますので、破る前に戦闘不能にされてしまうことが結構ありました。しかもそのバースト技が個人的には非常に使いづらいものばかりだったので、暴星されるたびに技の付け替えがとても面倒くさかったです。今回、アーツ技導入のせいか、ショートカットキーがなくなっています。ＰＳ３ヴェスペリアなどを体験された方はアーツボールをお求めなさるかもしれませんが、ありませんのでご了承ください。
　称号にも若干難あり。ヴェスペリアはスキルを付け外し出来たのですが、今作、覚えたら覚えっぱなしです。といっても特にハイリターンなスキルはありませんが。気になる方はなると思います。そのなかでも３Ｄならではのフリーランの性能が劣悪です。最大ＣＣを持ってして七〜八秒程度走れるくらいでしょうか。意味ねぇ。

【グラフィックス】
　アニメーションムービーは美麗です。迫力もありました。しかし、やはりWii。限界は見えています。細かいところのザラつき、称号変化による主人公の浮遊現象、エネミーの名前違い形同じの多さ、コピペダンジョン…etc。グレイセスはディスク容量ギリギリまで詰めているようですが、ああ悲しきかなＤＶＤ…。結論。WiiのRPGにグラは求めたらいけません。

【音楽】
　上記で良く言ったので、悪く言います。手抜きです。桜庭氏のテイルズに対する姿勢が伝わってきます。某心のつばさゲーの音楽を作る事を強く望んでいるのだからそちらに力を入れてほしいです。私的ですが。

【熱中度】
　全く問題ありません。強いて挙げるならば電気代の増加と睡眠時間の減少くらいです。

【快適さ】
　これもほぼ問題ありませんが、一度だけ戦闘が終わった直後に音楽のループバグが発生しました。滅多に起きる事ではありませんが、発生したらすごくやかましいです。その他今作には多くのバグが存在するようです。コンプリーターの方は、称号が一部入手不能になるバグなどもありますので、一度攻略ページを参照してみてください。

【ストーリー】
　良くも悪くもテイルズです。王道、しかし何か惹かれるものがある。そして中盤以降でお得意の専門用語乱発。それと、一部文脈がおかしいところもありました。

COMMENT

二十インチ液晶：クラシックコントローラ：ダウンロードコンテンツ一部使用。

　総評としては、良作だと思います。ラタトスクと比べたら全てにおいて上でした。しかし、Wiiでこれ以上テイルズを出されたら、買うことはないと思います。あとダウンロードコンテンツで称号一つ四百Wiiポイントというのはどうかと…。昨今のバンナムはいかにプレイヤーを楽しませるか、ではなく、いかに利益を上げるか、に躍起になっていると思いました。ヴェスペリア移植がいい例だと思います。

最後に。
私の拙い文章を最後まで読んでくださって有難う御座いました。
少しでもこのレビューが参考になれば幸いです。
長文＆乱文失礼しました。