斬撃のREGINLEIV [ザンゲキのレギンレイヴ] レビュー

斬撃のREGINLEIV [ザンゲキのレギンレイヴ]
発売元 任天堂オフィシャルサイト
発売日 2010/02/11
価格 6,800(税込)
レーティング D / 17才以上対象(CERO について)
ショップ/リンク 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】
タギングトップ3
タイトル概要 斬撃アクション / 1人用
クラコン、Wiiモーションプラス 対応


オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足感 快適さ 難易度
3pt 3pt 3pt 4pt 4pt 2pt 2pt
総合点
67pt

GOOD!

最初は、こんなでかい敵と剣で戦うのか?と思いましたが、他の剣で戦うゲームと違い初期の長剣、大剣でも20〜30mの射程距離があるので、巨神相手に快適に戦うことができます。

主人公は2人の神で、フレイは接近戦、フレイヤは杖などで使用する魔法での中遠距離戦が得意です。このゲームは武器が多く、扱いやすくて実用性の高いものから、ユニークな特性を持つものまで揃っているので、色んな戦闘スタイルで長く楽しめました。また、どの武器を使ってもしっかりした手ごたえが感じられ、操作にはwiiリモコンとヌンチャクが最大限活用されているので、他の同じタイプのゲームとは一線を画した臨場感があります。

ぶった切る感触を最も味わうことができる太刀は、使っていると少々好戦的になるいい武器ですが、剣がメインと思っていたこのゲームで、最も活躍してくれたのは意外にも槍でした。

槍はレーザー攻撃のようなイメージで、防御はできませんが、攻撃力が高く射程距離も長いので、大量の敵を貫き殲滅する手ごたえは、太刀以上に爽快でした。しかも、槍は他の武器と違い、ヘッドショットしてもダメージ補正がないので、頭狙いの速攻撃破にも向いています。特に「槍Lv?」は名前こそ淡白ですが、まるで波動砲のような高性能が凄まじく、巨神どころか、どんなやり手部長の首も簡単に飛ばせそうです。私が手に入れたのは、高難易度で「炎のやり手部長」に苦戦しているときだったので、その殲滅力に武者震いしそうでした。

扱いが難しかったのであまり使っていませんが、ハンマーの性能も面白かったです。この武器は射程距離が短く、振るモーションが遅いですが、モーション中は攻撃を受けてものけぞらず、防御状態で攻撃できるというアグレッシブな特性を持っています。最上級クラスになると防御力も破壊力も最強で、使いこなすことができれば、最も熱い武器かもしれません。

魔法は、連射式RPGのような性能のものや、広いものなら60mの広範囲を爆破する魔法などがあり、最終的にはフレイヤが魔王に見えるほどの高性能魔法が豊富にそろっていて、プレイヤーの破壊意欲を最後まであおってくれます。どちらのキャラも性能が違いますが、優劣に差を感じないバランスで、よく作られていて、それぞれ楽しめました。

オンラインはソロプレイしかしていませんが、自キャラのみなので、巨神の大群による猛攻を一人で受けることになり、時に想像を絶する大乱舞となります。最大で何体いるのかわかりませんが、あるはずの風景が敵だらけでほとんど見えないこともあり、激安セール初日開店直後のような怒涛の棍棒、鉄槌、鉄拳、炎、巨大なサイの足裏の連打で、主人公が服みたいになっていました。呆れてものが言えませんでしたが、これほどの状況になるゲームは初めてで、いい体験でした。

この緊迫感とでかい敵の大群相手に、確かな手ごたえのある斬撃で、爽快に戦うことをゲーム上でよく表現できていると思います。これらの敵に対して上手く立ち回り、怒涛の反撃で敵を制したときの達成感はなかなかのものでした。操作に難がある部分もありますが、操作方法はシンプルで、難易度は5つから選べるので、慣れると多くの人が楽しめるゲームだと思います。

戦闘中にNPCがよくしゃべるのも面白かったと思います。台詞はかなりベタで、若干、状況に合わないことを言っているときもありましたが、いい雰囲気作りをしていました。オンではNPCがいないので、比べると雰囲気がかなり違います。いいアクセントになっていたと改めて気づかされました。

グラフィックは特にムービー中、粗さが目立ちましたが、ステージはよくできていると思います。地面の起伏がナチュラルで草木もちゃんと生えているという印象です。広さもかなりあり、地味ながら臨場感のあるいいデザインだと思いました。移動が面倒だったり、似たようなステージは多いかもしれませんが、リアリティがあるせいか私は気になりませんでした。コンポーネントケーブルを使用しての感想です。

BAD/REQUEST

いいところとして、爽快感のある戦闘を挙げましたが、神速(回避)の操作性で、特に高難易度ではイライラさせられました。神速は、ヌンチャクを振った方向に発動するアクションですが、なかなか思う方向に動いてくれません。しっかり振れば、問題ないことが多いですが、それでも処理落ち中は、いくら振っても反応しないことがよくあります。敵の大群に囲まれているのに、神速が発動してくれないのはかなりきつい。暴走直前のエヴァンゲリオンを連想します。「動けや!!」と何度思ったかわかりません。

wiiリモコンによる武器操作、カメラ操作も精度を細かく設定できるはずなのに、特にカメラ操作は、なぜかしっくりこない。カメラ移動の始まりが若干遅い(特に攻撃などによる硬直後)と感じるんですが、どう調整しても、帯にもタスキにもならないもどかしさが残ります。wiiモーションプラス有りの感想です。

あと、ふっ飛ばされ中やダウン中に、なぜカメラを動かせないんでしょう?特にダウン中、敵の追撃をかわすために、カメラを動かして周りを確認できないのはかなり不便でした。理由はどうあれ、ここではカメラを操作できるようにしてほしかったです。

グラフィックは概ね問題ないと思いますが、一部のキャラのあごが気になりました。普通のあごのキャラもいますが、中には取っ組み合いになったときの切り札になりそうなほど、とがりすぎているキャラがいます。あごが細いせいで、余計そう見えるのかもしれませんが、イラストを見るとあご先は平らになっているんですよね。なぜこんなにとがらせているんでしょう?それと、私には引きの映像でフレイヤの顔が、ストリート・ファイターのバルログに見えてしまうのも残念でした。

台詞も特に問題なかったんですが、序盤から終盤まで「もうだめだ」「勝てるわけがない!」とか言いすぎでしょう。もうちょっと使いどころを考えてほしかったです。ストーリー展開にしても、中盤以降は「また最強の敵か?」という展開になる傾向があるので、少しダルさを感じます。盛り上げようとしているんでしょうが、17才以上が対象のわりには子供騙しで、むしろ冷ましてしまっている場面がいくつかありました。せっかくゲームは面白いのに、もったいないです。

使用キャラが固定されているステージでのフレイ(兄)とフレイヤ(妹)の活躍の違いも少し気になりました。だいたい、兄であるフレイが、他の神すら手出しできないほどの強敵の巣窟へ、一人で行こうとする妹を止めもせず、簡単に行かせてしまうのはおかしいでしょう。多くの人が「お前が行け」と思ったはずです。

フレイヤは、巨神たちにぶっ飛ばされ、パンツ丸見えになりながらも健気にがんばるいい子なので、そんなフレイヤが危険な敵の巣窟へ一人で行くというシチュエーションは、フレイが行くより効果的に物語を盛り上げられると思います。だから、ここはフレイヤが行って正解だったと思いますが、フレイには、妹ほどの見せ場がなく、他にも人間に殴り飛ばされるなど(爆笑)余計なマイナスもあるので、二人とも似たようなキャラだけに、変なバランスの悪さを感じました。

この後「妹を行かせてよかったのか?」という問いに答えるシーンがありますが、それを聞いて「なるほど」と思った人はいるんでしょうか?理屈はわからないでもないが、伝え方が下手、もしくは言っていることがおかしい台詞は、ゲームではお馴染みといった感があります。

それから「戦姫」と「戦乙女」を最初は誰もが混同しがちでしょう。一度理解すれば問題ないですが「戦乙女」という単語はいらなかったと思いました。紛らわしさを避ける意味でも「ゴートの戦姫」「オーディン直属のワルキューレ」だけで十分だったと思います。

で、この「戦姫」の方ですが、戦を取り仕切るにしては、見た目や声が若すぎるので余計そう感じるのかもしれませんが、戦闘中、部下に対して「わらわの盾となる栄誉を与える!」とか「笑え!」「叫べ!」など偉そうに感じる台詞が目立ちました。こういう台詞をお嬢ちゃんにキンキン声で連発されると、個人的にはちょっとつらい。私が部下なら、何日ゲンコツを我慢できるだろうとイライラさせられました。

こういうキャラが好きな人もいると思うし、他のキャラとの差別化もされていていいのですが、このキャラに感じた危険人物の気質が、中途半端だったと思います。どうせなら、もっと狂人的なキャラにして、まともな人間も狂った人間も、色んなタイプの人間が、立場を越えて同じ目的の下に協力し合い、最終戦争を乗り切ろうとする姿をもっとはっきり描いてもよかったかもしれません。ここはストーリーのキモになる部分だと思いますが、残念ながら、感性に訴えるほどの演出はできていなかったと思います。

COMMENT

総合的に見るとおもしろいゲームでしたが、良くも悪くもクソ真面目な印象です。共に戦ってくれる狂戦士のレギンは熊の毛皮を羽織っていて、彼の右肩には熊の頭があるんですが、レギンが豪快に笑っているとき、この熊もちょっと笑っていたら面白いのになぁと思いながら見ていました。皮だけでなく、頭蓋骨ごと首から上が丸々付いているので、何か面白い演出があるのかと思っていました。

上でも挙げた戦姫は、丈の長いスカートを穿いているので、多くの人はカメラを低くして中を覗こうとはしないでしょうが、実は見ることができます。戦いの最中、突然、姫のスカートの中がアップになりドキッとした人は少なくないと思いますが、何のことはなく、黒のスパッツをお召しになっている。しかし、この高飛車な姫が「わらわに続けぇーーーー!!」と勇ましくも、フリフリのかわいいクマさんパンツを履いていたらどうです?「しょせん、お嬢ちゃんか」と誰もがニヤリでしょう。必要ではないですが、こういう遊び心があってもよかったと思いました。

このゲームは、一部の操作性の悪さを大目に見ることができるどうか、悪いなりにも上手く操作できるかどうかで、評価がわかれそうですが、アクションゲームとしてはコンセプト通りよく作られていると思いました。私は、かなり長い時間楽しめたので、満足しています。北欧神話はなじみがなかったので、この世界観だけでもけっこう楽しめました。次は、インドや日本など、他の神話を舞台にした斬撃シリーズをやってみたいです。

プレイ時間:100時間以上(クリア済)
dijeri Qさん [2010/05/17 掲載]

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スコアボード

斬撃のREGINLEIV [ザンゲキのレギンレイヴ]評価ランク
中央値
79
難易度
2.84
レビュー数
56






サイト情報

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