Xenoblade(ゼノブレイド) レビュー
発売元 | 任天堂(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2010/06/10 |
価格 | 6,800(税込) |
レーティング | B / 12才以上対象(CERO について) |
ショップ/リンク | 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】 |
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タイトル概要 | RPG / 1人用 |
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GOOD!
・オリジナリティ
巨神と機神のみの世界。ただひたすら巨大な躯体をもった神の上に作られた都市や平原。
巨神の上からずっとはるか向こうを見ると、機神の巨大な眼がこちらを見つめてくる。そんな世界観。
ゲームシステムは多くのオンラインRPGから引っ張ってきた部分が多いのでここは割愛。
・グラフィックス
美しい遠景。はるか向こうにある隆起した地面をちゃんと映している。ほかにも巨人の足にあるコロニー9(主人公の住んでいる町)を巨人の股間にあるコロニー6から一望でき、非常に細部にわたってグラフィックスが描きこまれているとわかる。ただし、この部分には難点もあるので後記。
・音楽
どの曲も選曲が良く、熱く、あるいは悲しく、冒険心を刺激する。
また非常に曲数が多く、通常のフィールドだけでも昼の音楽・夜の音楽と二種類用意されてあり情緒感漂う。戦闘でも通常曲・不利曲・有利曲とあり、さらには後半戦曲、ネームドモンスター、ボスと、多くの曲が用意されている。その中でもストーリーの要所要所で聞くことになるだろう、この作品のひとつのテーマ曲といっても過言ではないACE+のあの曲は、きっと聴く人の耳に残ってくれる名曲だと思う。
・熱中度
ある種人を選ぶかもしれない。このゲームの大きな売りは実はマップの散策にあるといってもいいかもしれない。広大な大地を走り回り、新たなアイテム強敵ロケーションを発見する喜び。故にストーリーパート以外は常に能動的に操作しなければいけないし、そのためには自分である程度目標というか、計画的にプレイをしなければいけない。次はどこ行こうとかこうしようというように。これができなければダレるかも知れない、が見事に合致した場合非常にハマり、気がつくと少ない休日が消えるなんてこともある。いや、あってほしくはないが。
・快適さ
マップが広いため一度行った場所へ行くには不便かと思いきや、ランドマークと呼ばれるポイント(つまりそのマップ内の目立った場所)へ瞬間移動が可能。また細かい配慮のオプションカスタムなど好印象。ただ基本システムが優れているために返って目に付くポイントもあるが、それは後記。
・発見によって強くなる要素
広大な大地に点在するロケーションを発見することにより経験値が入る。秘境を発見してもやっぱり入る。わかりやすく言い換えると、人生経験値を手に入れて強くなろうというもの。
だから膨大な数のクエストをこなしても経験値は手に入るし、コレペディアという名のアイテムコレクションノートにアイテムを埋めていくと経験値は・・・入らないがその代わり冒険に役立つアイテムが手に入る。まるで四次元ポケットのよう。不思議。
・戦闘
おそらく初見の人はFF12を思い出したのではないだろうか?最近だと白騎士かも知れない。FF11に近いという声も聞こえるが、動画を見ただけで実際プレイしたことはないので私では比べようもない。つまりは近年徐々に増えてきたシームレスバトル。
このゼノブレイドの戦闘の素晴しい部分は、非常に忙しいところ。前記した2作の戦闘はターンがたまるまで基本何もできない。ターンがたまるまでは状況を見定めることを主眼としターンがたまってからそこで攻守の取捨選択を行うというターンバトルの発展系。対しこのゼノブレイドは通常攻撃こそ一定時間ごとに行うというターン性のバトルだが、そこにアーツ、つまり必殺技が絡むことによって、先の作品とは大きく異なってくる。
アーツの発動は任意で行い、一度の発動後ため時間が必要になる。発動が可能ならばまるで連続技のように順次出し続けることも可能。つまり、攻撃のタイミングをまるでアクションゲーム様に自らの好きなタイミングで行えるということ。
またパーティゲージと呼ばれる特殊な条件によってたまるゲージを消費し、仲間と連携しあうことによって、シームレスバトルバトルにありがちな技の演出不足を補うことができる。これはFO3のV.A.T.S.のような演出用の技だけではなく、副次的な効果もあるが割愛)。まるでサガシリーズのような連続技も可能。このパーティゲージは他にも戦闘不能者を助けるためにも使用する。つまり攻撃だけのためには使えないということ。常に攻守を気にかけなければいけない。
・膨大なクエスト量
やりこみ好きなプレイヤーはハマれるはず。たまたま歩いていた住民の頭上に!マークが。このマークを持つキャラクターはクエスト保有キャラであり、話すとクエストを受注できる。町の住民と交流し、絆を深めていくことによって、さらにどんどんクエストの量は多くなる。たいていは物を集めろモンスターを倒せといったものなのだが、中には連続したストーリー仕立てのものや、後記する主人公の特殊な能力『ヴィジョン』によって話が出来上がってきたりもする。
とはいえ、この点は洋物のRPGのサブクエストに比べると、ややパワー不足と思えてしまう
・主人公の特殊な能力
正確には主人公の持つ剣の力だが、この剣には未来を見て取れる力があり、その未来視を頼りに物語りは進む。そしてそれは戦闘にも活かされ、敵の強烈な攻撃を先見して防ぐ。そんな戦略が必要になる。またその能力の幅は未来視だけではなく、防壁をまとったり、高速で回避、オーラを飛ばしたりと多種多様。ジェダイも真っ青。
・飛び降り
いい点かどうかは迷うが、結構飛び降りスポットが多い。長いつり橋下は激流。そんなところから真下へジャンプ。恐らく地上からは100ほど離れている。水の中へと落ちれば(なぜか)大丈夫だが、着地ポイントを誤れば即死は免れない。危険なのはわかってはいるがやめられない、とまらない。いやむしろ落ちたい。気がつくと新たなエリアに着くごとに飛び降りスポットを探している。そんなゲーム。
・装備の見た目への反映
そのままの意味。色違いも多いが、なかなかうれしい。うちのシュルクは序盤は裸族、フィオルンはどこへ行っても水着、ラインはどこかの裸部族固定。イベントシーンも反映している上、モノローグでもやっぱり反映。水着の女の子が上半身裸の男の子に賞味期限切れの弁当を持ってくるなんてシーンを思い出します。
BAD/REQUEST
・グラフィックス
遠景は綺麗ではある。とはいえ、たとえば岩肌に最接近してしまうと、微妙にチープさというか、汚さが出てくる。
そしてここが多分多くの人が感じるだろう、このゲームの一番の難点だと思うが、人物のモデリングが正直あまりよろしくない。通常のプレイ画面ではそこまで目立たないが、イベントとプレイアブルのシーンのモデリングが同じものを使っているので、FF12のイベントのように綺麗な人物に見えない(装備反映の弊害なのだろうか?)。具体的にはキャラクターの顔の起伏や目元のジャキジャキ感。全長の割にはでかくて角張った指。ベアラーやダークサイドクロニクルズのように綺麗なモデリングもWiiなら可能なはずなので、おそらくはモデリング担当した人のセンスだとおもう。
・微妙にシステム周りに練りが足りない。
たとえばアイテム欄のソートを次回に保存してくれないので、アイテムメニューを開くごとにソートを繰り返したり、所持アイテム数も微妙に少ないので中盤あたりからどのアイテムを捨てるか結構悩まされる。
・味方キャラのAI
AIの性能がそこまで良いとは言えない様な気がする。悪いというほどでもないが。個人的にはFF12のガンビットや、TOIの優先順によって使用AIを消去してゆくような行動パターンを制御する仕組みがほしかった。
・レベリングの絶対優位性
個人的にはこれが一番のマイナスポイント。レベルが5,6ほど変わることによって例えばこちらのレベルが高ければ相手の攻撃は当たらないし、逆にこちらが低ければ相手に攻撃が当たらない。素早さで命中回避は変化するものの、レベル補正の前ではよほど大きな素早さを手に入れないとあまり意味は無い。そんな気がする。命中回避は別のステータス及びテンションによって変化、チャージアクションによってテンション「を自前で操作+副次効果見たいな要素のほうが良かったんじゃないかな(TORに近い感覚で)。個人的にはなるべく低いレベルで格上を倒すゲーム『も』可能なシステムにしてほしいといったところ。
COMMENT
リモコン及びクラコンプロ両使用
・総評
結論から言ってしまえば恐らくここ十年ほどではほぼ確実にトップクラスの出来。世間である程度名のあり得点の高かったRPG群はそれなりにハード問わずにやってきたつもり。その中でも抜群の完成度を誇る作品。JRPGにガッカリしたならばきっと昔のゲームの面白さを思い出してくれるはず。
洋物のオープンワールドのフィールドに日本のRPGのストーリーを乗っけたといった印象。
個人的にはゼノシリーズで一番面白い、満足した作品。
ただメインストーリーだけでも意外と長い作品であり、全てのやりこみ要素をやりつくそうと考えると100時間は簡単に越える。休日を確実に殺しにかかっている作品であり、時間の無い人は相当長時間かかる恐れがある。私もそろそろ物語りは終盤、プレイ時間はもうじき70時間ほど。久しぶりに徹夜して二週目と攻略本のために多くのサブクエストを犠牲にしてきた。
非常に熱いストーリー展開と活きている世界を持った作品であり、きっとこれをプレイしたユーザーの記憶に残る作品だと思う。