Xenoblade(ゼノブレイド) レビュー
発売元 | 任天堂(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2010/06/10 |
価格 | 6,800(税込) |
レーティング | B / 12才以上対象(CERO について) |
ショップ/リンク | 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】 |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 | RPG / 1人用 |
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GOOD!
個々のグラフィックは「やれる範囲で頑張った」感溢れるもの。
システムはどこかで見たようなものの寄せ集め、良く言えばいいとこ取り。
シナリオは和製RPGの「作法」に則ったオーソドックスな作り。
目新しさはこれといって無い。
だが、これらの諸要素を破綻無くまとめ上げ、
最後まで手を抜かずきちんと作り込んだことは評価できる。
これまでシームレスやリアルタイムを謳った国産RPGは、
広げ過ぎた風呂敷を畳み切れず破綻をきたすか、
ゲームの根幹を成す要素が蔑ろにされるかのどちらかだった。
ここ10年、尻尾まで餡子が入ってない鯛焼きのようなRPGがどれだけあったか。
悲しいかな、「きちんと作られている」がオリジナリティになるくらい、
昨今の国産大作RPGが抱える病理は根深い。
本作を強引に例えるなら「スタッフが途中で投げ出さなかったFF12」。
或いは「すごくまともになったローグギャラクシー」。
シームレスのフィールドはとても良くできている。
書割の背景が殆ど無く、実際にその場所まで歩いて行ける。
高台に登るとこれまで歩んできた道のりや街並が眼下に広がるのは気持ちいい。
さらにそこから自由に飛び降りたりもできる。
グラフィックの評価は高精細か否かだけでなく、実在感も重要だと思う。
音楽の良さは特筆すべきもの。
光田康典、下村陽子という有名所に加えACE+というユニットが作曲担当なのだが、
驚いたことに、大御所のお二方が霞んでしまうくらいACE+の楽曲が素晴らしい。
なんというか、ゲームミュージックのツボというものを良く分かっている。
今後、彼らへのオファーは確実に増えると思う。
BAD/REQUEST
長い。半端じゃなく長い。
自分にとってクリアまで最も時間がかかったRPGになった。
サブイベント等をちまちま潰しながら進めていく派の私は、
後半の戦闘曲が流れ出す頃にはプレイ時間が99時間59分でカンストしていた。
それだけ嵌ったのは確かだし、人によっては良い点なのかもしれないが、
中盤以降、ダレた時もあったのでこちらに書いた。
クエストは基本的におつかいばかり。
数はもっと少なくても良いからそれぞれの中身を濃くして欲しかった。
誰と誰がケンカしたとかどうでもいいようなネタじゃなくて、
ストーリーのバックグラウンドを補完するようなものを充実させるべき。
心理的に本筋を進めづらくなる時限クエストは無くても良かった。
また誰がどこにいるか非常に分かりにくいので、
せめて一度会った人物に関してはどこで会えるのか明記して欲しかった。
フィールドがあまりに広すぎて心が挫けそうになった。
新たなフィールドに来るとまず外周を回ってマップを埋めるタチなのだが、
エルト海の水泳地獄は、移動が遅くて苦労も二倍だな!状態。
「ロケーション全踏破でマップ開放」という重大な事実は先に言って…。
フィールド内を高速で移動できる乗り物が無かったのも残念。
巨神脚をバギーで走り回ったり、エルト海をボートで周遊したかった。
雪山のマリギャラチックなスライダーは面白かっただけに惜しい。
敵がアイテムをボロボロ落とすので、アイテムの管理が非常に面倒。
レアドロップも特別レアではなく、何が取れてもあまり嬉しさを感じない。
中盤以降は装備の変更すら億劫になり、
アイテムが一杯になったら整理タイムのついでに付け替えるような状態に。
2周目の引継ぎシステムも面倒な作りで、
最大所持数に余裕を持たすなり預かり所を用意するなりして欲しかった。
このあたりはDSのソーマブリンガーから改善されていない。
モノリスRPGの詰めの甘さは伝統なのか。
その他不満点
・メニュー表示時の読み込みが少し気になる
・壁際カメラワークの悪さは初期モンハンレベル
・中高年キャラのモデリングは良いのに目の大きい童顔キャラはイマイチ
・装備品のデザインがちょっとゴテゴテし過ぎ
・終盤のストーリーはありがち和製RPG臭が強過ぎる
・せっかくBGMが良いのにドルビープロロジII未対応(だから4点)
COMMENT
ゼノシリーズをプレイしたのは本作が初めて。
厳密にはゼノギアスの体験版をプレイしたことはあるのだが、
あまりの陳腐さに呆れて製品版は購入していない。
失礼ながら、アレと比べたらゲームとして随分まともになったと思う。
ちなみにこのゲーム、どことなくウルティマ6を彷彿させるところがある。
フィールドと街がシームレスだったり、時間帯によってNPCの行動が違ったり、
異種族間の対立と共存など民族問題がテーマになっていたり…。
今時ありがちといえばありがちだし私の思い込みかもしれないが、
個人的にとても好きなRPGなのでスタッフにファンがいるなら嬉しい。
20年前にこういうことをやっていたウルティマの先見の明、恐るべし。
閑話休題。
とにかく近年の据置RPGでは屈指の完成度を誇る良作なのでオススメ。
やたらと時間を食うしシステムがごちゃごちゃと複雑なので
人を選ぶタイプのゲームではあるけれど、
「めんどくささ」はある意味ではRPGの本質的魅力でもある。
そのあたりに抵抗感が無い人ならきっと満足できるだろう。