Xenoblade(ゼノブレイド) レビュー

Xenoblade(ゼノブレイド)
発売元 任天堂オフィシャルサイト
発売日 2010/06/10
価格 6,800(税込)
レーティング B / 12才以上対象(CERO について)
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タギングトップ3
タイトル概要 RPG / 1人用


オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足感 快適さ 難易度
4pt 5pt 5pt 5pt 5pt 3pt 2pt
総合点
91pt

GOOD!

・オリジナリティ
このゲームにおける特徴のみをそれぞれ抽出すると最近では珍しくなくなって来た「オープンワールド+シームレスバトル+多数のサブクエスト」がまずパッと思い浮かびますが、それらに加えて和製のRPGらしいシナリオを軸とした進行も兼ね備えています。
これらの「今まで見たことのある」要素を自由度、開放感、牽引力を殺す事なく丁寧にまとめて個々の楽しさを大きく引き上げているのが素晴らしいです。

その他、特筆すべきシステムとして「未来視」「キズナグラム」というものがあります。
「未来視」は戦闘でピンチになった最に敵の行動をわずかだけ先読みすることができるというもの。物語の設定にも関わるこのシステムが戦闘での緊張感と打開した時の爽快感を上手く演出してくれます。

「キズナグラム」は町の人達からクエストを受け達成するとプレイヤーとだけでなく関連する街の人同士のコミュニティーも変化していくというもので、個々のエピソードの展開も小さい悩みから将来の事、本編の余談とも言える興味深い話まで様々で、普通は添え物程度の扱いである「街の人」という存在をここまで掘り下げて愛着を持たせてくれるとは本当に驚きました。

また、プレイヤーキャラ間では「キズナトーク」というものがあり、絆が深まると見られるイベントになっています。これによりそれぞれのキャラクターの新たな側面を垣間見えたり。幅の広さだけでも驚愕するところですがこれらは選択によって経過、結果も変わってくるのだから色々な意味でたまりません。


・グラフィック
よく「解像度の低さが惜しい」と言った意見を見聞きしますが、ハードの関係上の限界がある程度わかっていても思わずそう言ってしまいたくなる出来でもあります。
裏をかえせば「解像度さえ高ければもっと美しい映像になっただろうな」と思わせるという事。非常に綺麗です。

特にマップの風景は時間と天候で見た目だけではなく出現する敵まで姿を変え、他のHDグラフィックのゲームも圧倒するほど広大で情感に富んでいて「ここを自由に歩けるのか」とワクワクしました。
RPG好きなので現行の据え置きゲーム機の他作品も和洋問わず色々やってきましたがこれほど感情に訴えかけられたゲームは初めてでした。

キャラクターのグラフィックに関してはデザインは好みによるでしょう。個人的にはイベント時の表情も人形っぽくなく、僅かな心情の変化の表現がよく出ていると思うし、最近よく見る感じのデザインじゃない落ち着いた感じが好みです。
ハード的な都合を思わせるグラフィックの難は感じますが、このゲームへの評価としては5点しか無いと思いました。


・音楽
音楽も非常に素晴らしい。曲そのものもさることながら、使い方が非常に上手いと感じました。
マップ、戦闘、イベントそれぞれの状況に合わせて素直に気持ちが乗っていける、かといって主張していないわけでもない、表現が難しい絶妙さでした。
マップ音楽に至っては昼夜が入れ替わるとフェードして曲調も変化するというこだわり。戦闘中のキャラクター同士の掛け合いや鳥の羽ばたき、川のせせらぎ等も含めて「音」に対する並ならぬこだわりを感じました。


・熱中度、満足感
神様の体の上という設定から始まり、魅力的なキャラクターたちとテンポよく引っ張ってくれるシナリオ、冒険心をくすぐりつつ新たな発見には見返りまでくれる広大なマップ、戦略性と爽快感に富む戦闘、プレイヤーの行動で様々に変化しこの世界の息吹を感じさせてくれるキズナグラム。

まだ書き足りませんがこれだけ個々の要素がしっかり作られてボリュームも十二分にあるのに熱中できないわけがない。クリアこそしましたが現在進行形で熱中しています。
満足感も熱中度に起因するので同じ点です。


・快適さ
マップを歩いていてランドマーク(特徴的な地形)を発見すると以後はそこまで一瞬でワープ可能になります。ほぼロードもなく非常に快適で「既知の部分は任意で飛ばせる」というだけで広大なマップを「探索したい」という意欲の後押しをしてくれます。
尚、徒歩でもワープでもマップ移動においてほぼ「ロードを待っている」と感じる事はありません。同一エリア内(と言っても相当広いです)では完全に無し。別エリアに移動する時は数秒程度ロード画面が出ますがこれもかなり短い。ディスクからの直接読み込みだけなのにここまで速いのは理解不能な凄さです。
ただし、このゲームで一番頂けない部分が同じカテゴリにありますがBADにて。


・難易度
自分は初クリア時にたっぷり寄り道をしたからかストーリーを追う上では特に難しいとは感じませんでした。
が、ストーリーだけ追うとなるとロケーション発見やクエストでの経験値がない分難しくなるのかなとも思います。
ちなみに、行く先々の所々に徘徊している初見では尋常ではない強さのモンスターに関しては「遊び」だと思うので考慮していません(これがまた楽しい)

BAD/REQUEST

・快適さ
この項目に関して2つあります。移動関係の快適さと相殺して3点。
1つはこれもWii自体の問題とも取れるところですが、メニューを開く時に若干の引っ掛かりを感じます(裏で読み込んでいる様子)ただ、これはゲームに没頭している内にほとんど気にならなくなってきました。

もう1つはアイテム関連。ソートが記録されなかったり、装備品のパラメータを装備中と所持しているもので比較できなかったり、主にクエストで使う素材アイテムが結構な数持てるもののすぐ一杯になってしまったりと細かい部分で煩わしい。
敵を倒すと必ずアイテムが出て装備品も結構な頻度で落とすのでこの辺はもう少し快適になるよう頑張って欲しかった。


それから、採点項目とは関係ありませんがプレイしているとあっという間に時間がなくなっています。言い掛かりみたいな悪い点ですが困りものではあります(笑)

COMMENT

とにかく楽しませて貰いました(まだ遊んでますが)。色々書きましたがまだ書ききれない事ばかりです。こんなにRPGが面白いと感じたのはいつ以来か。
大きく自由な世界で好奇心の赴くまま冒険し、その結果が世界の存在感をまた大きくして行ってどんどん引き込まれていった感じです。

シナリオもキャラクターは敵味方共に魅力的で、クリア後の余韻も心地良く。
今や数多の心ないゲームで乱用され嘲笑にすらなりつつある「王道」という言葉を本来の意味でしっかり踏まえた良いシナリオだと思いました。
シナリオのみならずこのゲームにおいては「広大」「美麗」と言った謳い文句に嘘偽りはないなと感じられたのがとても嬉しいです。

買って良かった。プレイして良かった。本当に「こんなRPGがやりたかった」願いを叶えてくれた任天堂とモノリスソフトには感謝です。

最後に、個人的にこのゲームがおすすめできるなと思う人を挙げます。
自分としては絶賛に値するゲームと感じましたが、好みは人それぞれですので参考になれば良いですが。

・能動的に考えてゲームを楽しみたい人
・スケールの大きな世界観に浸りたい人
・大筋は少年漫画のようにわかりやすく緩急の大きな話が好きな人
・設定などの横の広がりを自分で探すのが好きな人

こういった人におすすめ出来るかなと思います。

プレイ時間:100時間以上(クリア済)
穏やかじゃないですねさん [2010/07/26 掲載]

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スコアボード

Xenoblade(ゼノブレイド)評価ランク
中央値
90
難易度
2.30
レビュー数
114






サイト情報

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