THE LAST STORY [ラストストーリー] レビュー
発売元 | 任天堂(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011/01/27 |
価格 | 6,800(税込) |
レーティング | B / 12才以上対象(CERO について) |
ショップ/リンク | 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】 |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 | RPG / 1人用 |
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GOOD!
■グラフィック
細部まで作り込まれてとても綺麗です。
特に物語の舞台となるルリの街は石畳やレンガ造りの家など中世の雰囲気がよく出ています。
■バトル
仲間が攻撃魔法を使った後に形成されるサークルを前衛キャラのスキルで拡散させると補助効果が生み出されるというアイデアは良いと思った。
特にマルチプレイではサークルの活用次第で勝敗が分かれるほど重要な要素で、魔法キャラが前衛キャラにタイマンで勝てたりするのが面白い。
■マルチプレイ(オンラインプレイ)
本編より熱中しました。
「乱闘」は選べるキャラクターの性能差に若干不満はありますが、スキルやアイテムを駆使すると意外に勝てたりしてついついもう1戦!とのめり込んでしまいます。
チャットは定型文を選択する方式ですが、本編中で使用された音声をほぼ全て使えるみたいで(7341種)、会話するのに不便は感じませんでした。
人によっては思わぬ定型文の組み合わせでコントみたいな流れになって笑ってしまいます。
BAD/REQUEST
■ストーリー
騎士に憧れ、騎士を目指す青年の物語。
話の内容は大筋として特にひねりも無く、先の展開も読めたりしますが問題はそこではありません。それ以前の問題です。
話の展開がとにかく終始無理矢理で、とても登場人物達が自分で考えた末の行動とは思えないのです。
具体例を1つ挙げると、とある敵に2回戦いを挑み、そのどちらも軽くいなされているのに何の対抗策も打ち出さないまま敵の本拠地へ乗り込む主人公。
それを疑問視しない仲間達。
案の定ピンチに陥る主人公達……呆れてものが言えません。
かと思えば「異邦のもの」と呼ばれる不思議な力がタイミング良く発動して解決してくれたりとご都合主義もひどすぎます。
個々のイベントに関しても描写不足で、プレイヤーに対しては大して情報が開示されないも関わらず、主人公を含む登場人物達はこれから何が起こるのか把握している様で、それがプレイヤーを完全に置き去りにしてしまい、とてもゲームの世界に入り込むことは出来ませんでした。
全体的にとてもプロの仕事とは思えず、素人の作品と言ってもいい程。
グラフィックが作り込まれている分、それで誤魔化しているという印象を受けました。
■キャラクター
ストーリーの項目でも触れた通り、全体的に登場人物の心理描写が稚拙で、どうしてそういう行動・思想に至るのか理解に苦しみます。
芝居がかったセリフも相まって、最後まで魅力を感じる事は出来ませんでした。
特にヒロインのカナンはゲームのロゴにも打ち出されているぐらいだから、さぞ魅力的な女性なんだろうと想像していたのですが、実際は物事を深く考えずに行き当たりばったりで行動する不思議ちゃんでした。
とても騎士として彼女へ忠誠を誓う気になれません。
■ムービー
随所に挿入されるムービーが非常に鬱陶しいです。
ダンジョンで1エリア進む度、1戦闘を終える度にムービーが挿入されてテンポが非常に悪い。
せっかくバトルはそこそこ面白いのに、コントローラーを置く時間の方が長くてうんざり。
戦闘終了後に敵がドロップしたアイテムを拾いきれないうちにムービーが挿入されて拾えずじまいだった事もありました。
しかもムービーは途中停止が出来ず(HOMEボタンすら無効)、早送りは出来るものの、スキップ出来るものと何故か出来ないものとがある。
新しいダンジョンに行けるようになってもまたムービーを見させられるのかと思うと行くのも億劫になりました。
ムービーの内容そのものに関しても、1シーンだけを切り取れば幻想的だったりその後の展開を期待させるものだったりするのですが、そこに至るまでの話の展開が非常に稚拙な為、逆にプレイヤーを白けさせるものとなっています。
■ゲームとして
プレイヤーがイベントに介入できる余地がほとんど無い。
例えば目の前で襲われてる人間が居た時、プレイヤー(主人公)は強制的に見守らされ、能動的に助けに行く事は出来ません。
仲間の一人が危険を省みずに助けに飛び出して話は進むのですが、自ら助けに行くかどうかの判断はプレイヤーに委ねて欲しかったです。
選択肢が出る場面もありますが、片方の選択肢を選んでも選ぶ前にループするだけのお粗末なものでした。
キャラクターの育成要素もほぼありません。
決まったレベルで決まったステータスになり、決まったスキルを覚えます。
プレイヤーが遊べる要素としては、装備武器の選択ぐらいでしょうか。
■バトル
仲間の行動がおかしい。
「この敵には俺の魔法は吸収されてしまう」と言った仲間の一人がバトルになった瞬間その魔法を敵に放って唖然としました。
仲間への指示で魔法は使わないように言っても、次の戦闘ではまた指示し直さないと魔法を使います。
その仲間への指示も個別に出せる訳ではなく、全員分を順番に指示しなければ完了とならず、わずらわしいです。
各アクションのボタン割り当ても練られておらず、「アイテムを拾う」「前転する」「物陰に隠れる」が同じボタンに割り当てられていて、たびたび意図してないアクションを出してしまいイライラします。
特定の状態異常にかかった時、解除方法というのがスティックをガチャガチャさせる事なのも鬱陶しい。
状態異常を予防出来るような対応策も無いのも不満(このゲームにはアクセサリーが無い)。
■その他細々とした不満点
・メッセージが勝手に読み進められてしまう(いわゆるオートモード)。バックログ無し。
街の人からアイテムを集めるように頼まれて必要物をメモしようとしたら会話が勝手に進んでました(クエストログなるものもありません)。
・街のミニマップが強制半透明。
若干見づらいので不透明に設定できるようにして欲しかった。
・ダンジョンではミニマップが無い。
バトルが終わったらどっちから来たか分からなくなりました。
・選択肢の入力がアナログ入力のみ。十字キー不可。
メニューでは十字キーが使えるのに、何故……?
・カメラの挙動がおかしい。
視点が操作キャラに寄りすぎたり、カメラを動かそうと右スティックを倒しても反応しなかったり。
・アイテムのソートが不十分。
メニュー画面では種類順と入手順だけ。装備武器選択時は攻撃力順と種類順だけ。売却時はソートすら無い。
・マップのショートカットが不便
城内に自由に出入り出来るようになっても城下町から直接城内のどこかへ移動出来る様になっておらず、必ず城門前広場から城門をくぐらなければならない。
一手間かけさせるのは何故?
COMMENT
クラシックコントローラ(PROではない方)を使用。
TVキャプチャボードでPCモニター上でのプレイ。
マルチプレイ込みでの評価。
つけた点数の詳細
オリジナリティ:3・・・主にバトルに関して。魔法サークルが良い。
グラフィックス:4・・・よく作り込まれています。
音楽:3・・・メインテーマが良かったぐらい。
熱中度:2・・・本編とマルチプレイで相殺してこの点数。本編のみなら0点。
満足感:1・・・本編に期待していたので本来なら0点。マルチプレイのおかげで+1点。
快適さ:0・・・遊ぶ側の事を考えて作られたとは思えない。
全体的に、パッと見の外見ばかり作り込み、とても遊ぶ側の事を意識して作られたとは思えず、ストーリーや操作性は昨今のゲームではありえない程悪い。
ゲームとしての本分を忘れ、ただ押しつける事だけに特化したこの作品を、私はゲームと呼びたくはない。