パンドラの塔 君のもとへ帰るまで レビュー
発売元 | 任天堂(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011/05/26 |
価格 | 6,800(税込) |
レーティング | C / 15才以上対象(CERO について) |
ショップ/リンク | 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】 |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 | アクションRPG / 1人用 |
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GOOD!
このゲームの面白さはアクションやヒロインとの生活ではなく、「少女を助け出す事」が面白いゲームだ。そう、助けたいという気持ちは面白さに繋がる。制作者側はそれが良くわかっている
ゲームデザインもシナリオもすべてどうしたらプレイヤーが少女を助けたいと思ってくれるかという方に向いている。もちろん、そこにはゲーム性、音楽、シナリオなどがすべて高い点でまとまっているから、プレイヤーも少女を助け出す事に集中できるしっかりとした地盤があるわけだが。
具体的には少女との生活が良い例だ。そこには好きになってほしいという狙いももちろんあるだろうが、一緒の生活をすると生きた人間としてみてしまう錯覚が起きる。そんな少女がグロテスクな姿に変わってしまうが、自分なら止められるかもしれないという立場にプレイヤーは立っているわけだ。これで行動しない奴はいないだろう
正直、このゲームのヒロインはあまりにも良い子ちゃん過ぎて他のゲームならボツになりそうなんだが、呪いで化け物になってる時も主人公を心配する健気さは破壊力満点だ。このゲームにはこの性格のヒロインしかいないだろう。これがツンデレ嬢なら興ざめもいいところだ
もっと面白いのが、タイトルからわかるとおり「希望」がテーマなのだが、希望は絶望が大きくなるほど強くなる。つまり少女の呪いによる正視できないほどのグロテスクな姿などが、ひどければひどいほど、プレイヤーは呪いを解くという「希望」を目指す思いが強くなり熱中度は更に上がる奇妙なからくりがある。
だからというか、個人的にこのゲームを楽しむなら嫌でも悲惨なシーンやエンディングを見たほうが良いと思う。ただ「任天堂という名で出して良いの?」というほど、これはやっちゃったレベルのグロテスク展開があるのでグロがだめなら避けるのも手ではある。だが楽しむならやっぱり最高のエンディングは最後にとっておいて悲惨なシーンを見て希望パワー(?)を溜めておく事をおすすめする。溜めれば溜めるほどこのゲームの価値は上がっていくのだから。
音楽の使い方もうまく特にリストの「愛の夢」の使い方やアレンジが非常にうまい。一部では段々とコーラスが増えていくといった演出を使うほど気合いが入っている。どこで使われているかはプレイしてのお楽しみ
シナリオの出来も非常に高い。うまくゲーム性とも絡んでおり、色々ひねりがきいている。これも最後までプレイして実際に確かめてもらいたい
ジャンルとしてはこのゲームはアクションRPGとかになるのだろうが、自分が感じたこのゲームは希望体感シミュレーションゲームといったところだ。実際にプレイして希望の強さというものがどれだけ強大なものになるのか貴重な体験ができるゲームだと思う
BAD/REQUEST
これは他の人と同じで、固定カメラの配置が悪く敵を見失ったり、振り子の用に移動する時の方向転換がうまくできなかったり、ヌンチャクだと反応が鈍いが、クラシックコントローラーだとポインターが合わせにくいといった一長一短があったりくらい。どれも、ちょっと我慢すれば気にならない程度
COMMENT
海外ゲームに押されがちな日本ゲーム業界。グラフィック、アクション、演出どれも高いレベルが多い海外ゲームで、今、日本で勝負できるのはなんなのか。その答えの一つがギャルゲーだ。ギャルゲーというと誤解を招きそうなので、言い方を変えるといかに魅力的なヒロインを作り上がるかということ。日本のゲーム業界ではずーーーーっとその事に取り組んでいる。それは今やゲーム以外のメディアにも広がり日本の強大な力になっている。海外のゲームがガチムチ男のスーパーアクションでくるなら、こっちはヒロインで魅せてやるという一つの答えがこのゲームのような気がする。
まぁそれはさておきも色々ユニークで挑戦的な試みが色々なされて、それに成功した心に残る名作が日本で生まれた事に感謝したい。ガンバリオンさん、がんばってます
心に残るゲームがしたい人は是非これをおすすめする