ゼルダの伝説 スカイウォードソード レビュー

ゼルダの伝説 スカイウォードソード
発売元 任天堂オフィシャルサイト
発売日 2011/11/23
価格 6,800(税込)
レーティング A / 全年齢対象(CERO について)
ショップ/リンク 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】
タギングトップ3
タイトル概要 アクションアドベンチャー / 1人用


オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足感 快適さ 難易度
3pt 4pt 3pt 2pt 2pt 4pt 2pt
総合点
55pt

GOOD!

絵作りが上手い。
前作トワプリのプレイ時はSDブラウン管テレビだったので
リアル調のグラフィックでもなかなか綺麗だなと思えたのだが、
HD液晶に買い換えたらぼやけまくりで見れたものではなかった。
HDテレビが普及した今、どう作ってくるかと思っていたら、
水彩風に仕立てることで、SD画質の弱点=ぼやけを「味」に転化してきた。
一本取られた。こういう発想は大好きだ。

モーションプラスの調整具合は期待以上だった。
「斬撃のREGINLEIV」のように好き放題バッサバッサ斬り付ける爽快感は無いが、
ゼルダらしいテクニカルな攻略要素は慣れると面白さが分かってくる。
ボス戦はなかなか手応えがあって白熱する(コタツに誤爆する!)。
そのダンジョンで取ったアイテムを使ったギミックに気付けば勝ち確定、
みたいなパズルじみたボス戦が無くなったのは良い傾向だ。

アイテム周りの操作性も格段に良くなった。
というか、ボタン操作とポインタ操作が混同するトワプリが酷過ぎた。

そして虫取りが最高。
網をピタッと構え、ソロリソロリと近寄り、
予備動作を抑えてコンパクトに網をバサッと振る!
幼少時の自分の姿と完全にシンクロ。恐ろしいゲームだと思った。
惜しむらくはおまけ要素でしかなく底が浅いこと。
虫の種類は少ないし薬の強化くらいしか使い道が無い。
固定ポイント湧きなのでエリアを切り替えればレアな虫でも採取は苦労しない。
虫取りは別個のモープラゲーとして独立させて欲しい。
広大なフィールドで膨大な数の虫を採取して網を強化しながら図鑑の完成を目指す
「昆虫ハンター」的ゲーム(コンハン)が出たら絶対買う。

BAD/REQUEST

フィールドとダンジョンのメリハリが無い。
どちらも細かく区分けされた謎解き要素の集積でしかない。
謎解きダンジョンに入る為に謎解きフィールドを進まされる無限謎解き地獄。
合間の虫取りだけが心のオアシス…。
機能性を追求し徹底して無駄を排した結果、居心地の悪い空間だけが残された。
「自然公園に遊びに行ったら滑り台やジャングルジムが鮨詰めに置かれてた」状態。
濃密な遊びをギュウギュウに詰め込んだら、逆に「遊び」が無くなったという。
これを皮肉と言わずに何と言おうか。

「フィールドに散らばった○○集めてこい」連発にうんざり。
これよりさらにダルいのが残りの2エリアで待ってるんだろうな…
と思うとオエッとくる。操作性の悪い水中だったりするともう堪えられない。

空パート→エリア選択制は嫌な予感がしていたが案の定な出来。
鳥は過去作の馬と比べてスピード感や爽快感があまり感じられないし、
宝箱が置かれた無人島くらいしかないマップ構成も地味。
おまけのミニゲームならまだしも、あちこちたらい回しにされる今作で、
「リモコン振り=上昇→傾け=急降下」を何度もやらされるのは疲れる。
エリア選択制によって世界が小さく感じられる弊害もある。
森ステージ、火山ステージ、砂漠ステージ、とはっきり色分けされると、
なんだかゲームゲームし過ぎて味気無いというか、
フィールドの端に壁が見えてしまうというか。
マリオだったらこれでいいのだろうけど…。

据置ゼルダでこういう窮屈なゲーム作りはして欲しくなかった。
完全に「ゼルダ式謎解き問題集」状態だった「4つの剣」ほど露骨ではないが、
物語と冒険があるゲームで世界が感じられないのは大減点。

COMMENT

任天堂が謳う「濃密」の方向性が私には合わなかった。
チャーシューが美味しいと評判の老舗ラーメン屋が
麺からスープまでチャーシューまみれの新作ラーメンを出してきて、
隣の常連客は肉うめえ脂身うめえ言ってるけど、
昔の醤油ラーメンのが美味かったなあ…みたいなモヤモヤ感あり。

初代ゼルダの謎解きなんて、
敵を殲滅し終えたら休憩がてらにブロックでも押すか、程度だった。
ゼルダといえば謎解き、それがアイデンティティのように言われるけれど、
私はタートナックとウィズローブの猛攻を掻い潜ってる時の方が熱くなれた。
3Dゼルダでも楽しかったのは流鏑馬や釣りやコロコロゲームだったり。

時のオカリナ以降のゼルダが国民的大作ではなくなっているのはなぜか。
「酔う」「ダレる」「疲れる」という3Dゼルダが抱える構造的欠陥は、
マイナーチェンジの繰り返しでは決して解消されないからだ。
肉うめえ脂身うめえしか言わないアメリカ人の顔色ばかり窺って、
進むべき道筋を見失っているのが今のゼルダだと思う。

最近数年の京都情開製ソフトは、売上はともかく内容が物足りない。
90点ゲーをコンスタントに連発している東京制作部とは対照的だ。
一度くらい東京の小泉さんにゼルダを任せてみたらどうか。

プレイ時間:わからない(クリア済)
NACKYさん [2011/12/12 掲載]

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スコアボード

ゼルダの伝説 スカイウォードソード評価ランク
中央値
74
難易度
2.23
レビュー数
52






サイト情報

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