ゼノブレイドクロス レビュー
発売元 | 任天堂(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2015/04/29 |
価格 | 7,700(税込) |
レーティング | C / 15才以上対象(CERO について) |
ショップ/リンク | 【 Amazonレビューも参考にどうぞ 】 |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 | RPG / 1人用 |
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GOOD!
国産RPGでは定番の「見えない壁」が無く、文字通り縦横無尽に広いフィールドに、ただ広いだけでは無く行き着いた先に大体「ご褒美」が有り、文字通り「散歩」のしがいのあるMAPデザイン(しかも行先全てが絶景)。
しかも一見「飛行」可能な移動手段がないと辿り着くのは無理っぽく見える場所も、よくよく探せば徒歩でも結構いけてしまうのは凄い&素晴らしいの一言。
ノッペリとした広いだけの平地を旅するゲームではなく、ここまで「縦構造」をが多彩なゲームをよくぞ作ってくれました…と遊ぶ度に思わされます。
GamePadの使わせ方も非常に上手く。TV画面に映しておくべき情報と、手元に常に映しておきたい情報を上手く分けて表示しており、無理矢理2画面に分けた事でTVとPadを常に見比べながら遊ぶ…等という任天堂本社開発タイトルがよくやっている「無意味に分けた事で遊び辛い上にただただ疲れる使い方」をしていないのは流石だと思いました(モノリスソフトさんはDSの頃からこの辺の「2画面での情報の有意義な分け方」は非常に上手いと思います)。
BAD/REQUEST
前作ゼノブレイドと比べ、シナリオやシステムが「作り手(脚本)の想像する世界観を大事にし過ぎた」結果、何もかもが「遊んで貰う為」に配慮されてた前作と比べ遊ぶ側にとっての不都合が多々あり過ぎました。特に酷いのは以下の5点
①システムの都合上主人公の存在感が薄いのは仕方ないとしても、ほぼ全編で「PT4人中3人を固定される」のは最早拷問に近い(特に〇〇に関しては毛玉の生物と同じゲスト枠で良かったのでは…)。
②SF色に拘り過ぎた結果なのでしょうがRPGにおける必須職業「回復役」が事実上不在で、全キャラがアタッカーなので戦闘の選択肢が少ない。
③戦闘における攻撃も守り(回復)も最も効率が良い方法が基本常時「指示待ち」なので、アタッカーしかいないのに「攻めてる感」が前作と比べ薄く、試行錯誤させてくれる感じも無い。
④これは少し個人の好みもあるのかもしれませんが、BGMが「単に開発者が作曲家のファンなので採用したかっただけなのでは?」…と疑いたくなるほど、エリアやイベントシーンごとの雰囲気に合っていない。一応曲自体はカッコイイ曲なばかりなのですが、裏を返すといつでもどこでもカッコイイ曲だけなので私には合いませんでした。しかもイベント中の声が聞こえ辛いボリュームバランス。
⑤メッセージウィンドウ以外の字幕がやたら小さい(視力1.0、HDMIの32インチ画面でも見辛い)。街中に点在する仲間の入れ変えが面倒(雰囲気作り以外に点在させる意味が見えない)。膨大に取得できる装備アイテムを装備画面から直接捨てる事が出来ないので、別メニューを開き直して処分する必要がある。モンスター図鑑やアイテム図鑑があるのだが、モンスター生息場所・アイテム収集可能な場所共に漠然とした地名でしか示されていない。オプションにボリュームコントロールが無い…等々、詰め込んだゲームボリュームに対して、それをスムーズに楽しむのに必要なシステムが用意されておらず、行き届いてない所が非常に多い。
COMMENT
ストレスの溜まる部分が多いですが、それでもこの作品自体を単品で見れば100点満点中60~70点は付けられる良作だと思います。
しかし、前作ゼノブレイドが120点を取ってしまったので、その落差は-50~60点となり非常にガッカリさせられた作品となってしまいました。
そして何よりも残念だったのが、開発陣の方々が前作ゼノブレイドの何処をユーザーが評価してくれたかが全く分かって無かったのが、本作の全体から露呈しているのが遊んでいて辛かったです。
近年の厳しいCS市場の状況を考えると、この規模の作品を作れるのは最後かもしれない…という思いから、この様なSF色の強い作品を目指した所まではクリエイターの数少ない我儘として許されると思います。しかし、その我儘を通す為にユーザーが最も触れて楽しむはずのゲームシステム部分を犠牲にするのは、(しかも素人目にも絶対に失敗が許されないであろう規模の大金を掛けて作った)商品でもあるゲームとしてはやってはいけない事をやってしまった様に感じる作品でした。